エースの粘りに相手も白旗だ。ドジャース・山本由伸投手(27)が25日(日本時間26日)、敵地ニューヨークでのメッツ戦に先発し、6回5安打1失点で11勝目(6敗)をマークした。

 日米通算100勝は粘投でもぎ取った。三者凡退で抑えられたのは2回と4回の2イニング。毎回のように走者を許し、得点圏にも進まれながらも最少失点で踏ん張った。今季はここまで19試合に先発して6回以上、自責3以下のクオリティースタートを15度クリア。投球回はナ・リーグ3位の125回2/3で防御率2・72と抜群の安定感を見せている。

 調子が万全でなくても試合を壊さないのが真骨頂だ。この日、得点圏に走者を背負った場面で山本は相手打線と7度対戦し、許した安打は5回にビシェットに許した適時打だけだった。

 これには投げ合った相手も脱帽だ。メッツ先発のノーラン・マクリーン投手(25)は3回先頭のタッカーに先制ソロを浴びた後、味方の失策や捕逸など守備でほころびが出て計3失点。6回7安打4失点で7敗目(7勝)を喫した。

 不運もあったとはいえ、粘るべき場面で粘り切る投球に、試合後のマクリーンは米メディアなどを前に「あの男は信じられないくらいすごいよ」とすっかり脱帽。グラウンド上では敵対関係となるが「彼のプレーを見ているのは楽しいよ」と言い「ただ、僕たちを相手には、あんなにいいピッチングはしないでほしいな」と笑顔で〝お願い〟したほどだった。

 メッツは東地区で4位のマーリンズに9ゲーム差をつけられて単独最下位に沈む上、この日から主砲のソトが左ふくらはぎの肉離れで負傷者リストに入った。低迷に追い打ちをかける離脱に加え、山本のエースの投球でねじ伏せられただけに、笑うしかなかったのかもしれない。