〝宿敵〟が急にいい人になったからといって、油断は禁物だ。パドレスは24日(日本時間25日)、敵地ドジャース戦を4―2で制し、球団史上初となる3年連続のポストシーズン(PS)進出を決めた。ナ・リーグのワイルドカード枠を確保し、10月決戦へ勢いづく中、ドジャース側が改めて警戒するのがマニー・マチャド内野手(34)だ。
前日23日(同24日)の同カードでは、4回に山本由伸から29号2ランを放つと、5回にも犠飛。3打点をたたき出し、5―1の快勝をけん引した。しかも、この日のマチャドはバットだけではない。試合前にはドジャースタジアムで若いドジャースファンにサインし、試合中に約束したバッティンググローブまで試合後にプレゼントしたという。
これまでのイメージからすれば、まるで〝いい子ちゃん〟へのひょう変だ。米メディア「ファンサイデッド」運営のドジャース専門サイト「ドジャース・ウェイ」も、この振る舞いに皮肉交じりで注目。カメラの前では笑顔を振りまくパドレスの「顔」と評する一方、過去の言動を踏まえれば、その一夜だけで評価が変わるわけではないとの見方を示した。
何しろドジャースとの因縁は浅くない。2018年途中にはオリオールズからドジャースへ移籍し、ワールドシリーズ進出を経験したが、翌年から同地区のパドレスへ――。20年の地区シリーズではフェルナンド・タティスの本塁打性の打球を好捕した直後に大喜びしたブルスダー・グラテロルへマチャドが激しく反応し、両軍の火花が散った。
そして極め付きは24年の地区シリーズ第2戦だ。ジャック・フラーティと激しく言葉を交わした後、イニング間にドジャースベンチ方向へボールを投げ、デーブ・ロバーツ監督が「不穏だった」と問題視。マチャドはバットボーイに渡す意図だったとの趣旨を説明し、見解は食い違ったものの宿敵関係を象徴する騒動となった。
そんな男がサインに応じ、グローブまで贈る〝善人モード〟。だが、ドジャース・ウェイの論調は手厳しい。「その一夜を美談として受け止めても、マチャドのこれまでの評価まで塗り替える必要はない」というのだ。同サイトはPSで再戦すれば、ロサンゼルスのファンとの友好的なやり取りは「ほぼ見られないだろう」とも予想する。
10月に再び顔を合わせれば、笑顔の裏で牙をむく――。ドジャースにとっては、むしろ〝いい人〟になったマチャドほど不気味な存在なのかもしれない。












