中日・工藤公康新監督(63)が着々とチームの掌握を進めている。選手だけでなく、スカウトやトレーナーらチームスタッフも新指揮官の〝言葉の力〟に大きな刺激を受けているのだ。

 工藤監督は15日、名古屋市内で就任会見を行うと、その足でナゴヤ球場に向かい、選手に訓示を行った。「自分はこうなりたい、こうしたい、こういう成績が残せるようになりたい、こうやって活躍したいと夢を語ってください」「どんどんアピールしてください。一生懸命やる人は好きです」という熱のこもった言葉に、ナインからは「気が引き締まる思いです」「気持ちが伝わってきました」という声が上がったが、それはチームスタッフも同じだった。

早くも主力選手にレクチャーする工藤新監督
早くも主力選手にレクチャーする工藤新監督

 特に球団内で反響が大きかったのがドラフトに関する発言だ。工藤監督はドラフトでの選手の指名について「(要望は)ないです」と断言。そのうえで「スカウトの人たちが1年かけて、足を使って動き回って、いろんなご苦労をされてこれでいこうと決めた選手を育てるのが僕らの仕事。あれを取ってくれ、これを取ってくれというのは僕らの仕事ではない。彼ら(スカウト)がプロフェッショナルとして選んだ人たちをどうやって僕らが育てていくか」と自身のポリシーを明らかにした。

 ドラフト前のこの言葉にスカウトの1人は「うれしいですね。信頼していただいているということですから」と感激。工藤監督の考えを知り「それぞれの持ち場に任せるということだから責任を持ってやらなければという気持ちになる」と決意を新たにしたという。

 工藤監督は選手との個別面談もスタートさせているが、その一方でスコアラーやトレーナーなど各部門の球団スタッフとの面談も行っている。コミュニケーションを重視する工藤監督の方針にスタッフの間からも「(面談では)監督の方針を伝えていただきました。そういうことを言っていただけると、こちらとしてもやりやすいです」と歓迎の声が上がっている。

 工藤監督は11月2日から高知で行われる秋季キャンプの第1クールに参加する予定。いよいよ始まる本格的な指導で、工藤監督がどんな言葉を発していくか注目だ。