中日の工藤公康新監督(63)がドラゴンズ再建へ動き始めた。すでに選手との面談をスタートさせている新指揮官は、今季戦った中日の全143試合を映像でチェックする予定。現状を把握するべく万全を期す構えだ。

 就任会見で「選手、コーチ、球団の皆さんとも話をして何がベストか最適化を図ることが大事。しっかりコミュニケーションを取る」と語っていた工藤監督は15日に大野、柳、上林ら6選手、19日にも杉浦と個別面談を行うなど精力的に活動。さらに「それ(選手の映像)は徐々に見てますよ、もちろん。143試合見ないといけないので」と球団から全試合分の映像をもらって自分の目で確かめていくという。

 さすがにチェックする映像は1試合あたり40~45分程度にまとめられたものとなるようだが、それでも「40分×143試合=5720分(95時間20分)」。24時間視聴しても丸4日はかかる計算になるだけに、相当な労力を要することになりそうだ。

 ただ、この動きには「チームや選手のことをまずは知ろうとするやり方は選手にとってもうれしいはず」と球団内からも歓迎の声が上がっている。また中日OBで二軍監督や一軍作戦コーチを務め、落合監督時代には球団代表として球団運営を担った井手峻氏(82)も「(全試合の映像を見ることは)なかなかできることではない。工藤監督の言動を見ていると、きめ細かくきっちりした対応を取りながらチームを引っ張っていくように感じる。選手もそれに応えてほしいね」と期待を高めている。

 今季の中日は開幕戦(3月27日、広島戦=マツダ)で4点リードの9回に同点に追いつかれ、延長10回にサヨナラ負け。その後、4月5日のヤクルト戦(神宮)では5―0と試合を優位に進めながら7回に一挙7点を奪われてひっくり返された。5月20日の阪神戦(甲子園)でも7回表終了時で7―0と大量リードしながら7―8で敗れている。

 143試合のうち40試合が逆転負けだけに、試合内容を精査した工藤監督がチームをどう立て直していくのか注目だ。