第108回全国高校野球選手権広島大会決勝が28日、マツダスタジアムで行われ、福山が広島商を4―3で破り、1975年の創部以来初優勝を飾った。春夏通じて初の甲子園出場を決めた一戦では、松井湧心(3年)が放った逆転の2点適時打が勝負を決めた。

 福山は2点を追う5回、渡辺主将(3年)の適時内野安打で1点差に迫ると、6回一死一、三塁で松井が中前へ勝ち越しの2点適時打。広島商を突き放し、そのまま逃げ切って悲願の初優勝をつかんだ。

 松井は「前進守備だったので、強い打球を打とうと思っていました」と決勝打の場面を振り返った。打球は狙い通り中前へ抜け、福山は一気に試合の流れを引き寄せた。

 一塁ベース上で大歓声を浴びた松井は「人生で一番最高の景色でした」と喜びをかみしめ、「捕手は投手を引き立てる存在。みんなで勝てたことがうれしい」と仲間への思いも語った。

 主将の渡辺は「前半を2点以内に抑えて、後半勝負というチーム方針でした」と振り返り、「5対3で勝つイメージを持っていました。負ける気はしませんでした」と胸を張った。序盤に2点を失っても、ナインに焦りはなかったという。

 悲願の初優勝を果たした渡辺は「支えてくれた家族をはじめ、関わってくれたすべての方に感謝したい」と話し、松井も「野球を始めた頃から夢だった甲子園で、仲間と一緒に思い切りプレーしたい」と初の大舞台へ意気込んだ。

 松井の決勝打と、渡辺が最後まで信じ続けた勝利へのイメージ。その両方が重なり、福山は創部以来初めて夏の甲子園への切符をつかんだ。

甲子園初出場を決めた福山ナイン
甲子園初出場を決めた福山ナイン