競泳のパリ五輪代表選考会(東京アクアティクスセンター)は24日に全日程が終了した。3大会連続の五輪切符を手にした池江璃花子(23=横浜ゴム)と瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)のほか、東京・淑徳巣鴨高2年、成田実生(17=金町SC)らフレッシュな顔ぶれを含む19人が代表に決定。4か月後の本番を見据え、今大会から見えた収穫と課題に迫った。

 34歳の入江陵介(イトマン東進)が5大会連続の五輪出場を逃した一方で、若手の台頭が目立った大会となった。女子400メートル個人メドレーの成田、男子400メートル個人メドレーで栃木・宇都宮南高3年の松下知之(スウィン宇都宮)、同100メートルバタフライで神奈川・日大藤沢高2年の平井瑞希(ATSC.YM)が代表切符を奪取した。

 日本代表OBは「今回は若手の活躍が目立った。これが選考会の理想の形だと思う」と世代交代を歓迎。日本連盟の梅原孝之競泳委員長は、24日に「コロナ明けから始めてきたジュニアの遠征や合宿が、少し実を結んだかなと。若手選手が入ってきたのはうれしいこと」と一定の評価を下した。

 その一方で、今大会は日本記録の更新がゼロ。2017~23年に開催された五輪または世界選手権の各3位の記録をもとに設定した、派遣標準記録Iを突破した選手もいなかった。競泳関係者から「やっぱり厳しいと思うよ。このままだとパリ五輪の金メダルは難しそうだし、メダルは取れても1、2個程度なのでは」と不安の声も上がるが、梅原委員長は前を向く。

 今回は例年より早い時期に選考会が開催され、強化期間が1か月延びて4か月になったことや、派遣標準記録Ⅱ(17~23年に開催された五輪または世界選手権の各決勝8位の記録及び各決勝進出記録をもとに設定)を切った選手が多かった点をプラス材料に挙げた。その上で「この大会のタイムを本番で超えることを考えれば、難しいチャレンジにはなると思うが、メダル獲得は決して悲観的なものではない」と説明した。

 日本連盟は「金を含む複数メダルの獲得」を目標に掲げているが、果たしてどうなるか…。