F1アストンマーティンの歴史的低迷を受け、今季からコンビを組むホンダに対して、レジェンドのナイジェル・マンセル氏(72)が痛烈な批判を展開した。

 今季からアストンマーティンと組み満を持してF1に本格復帰したホンダだが、期待を大きく裏切り開幕からトラブル続きで、完走もおぼつかずマシンの性能は最下位争いと散々な状況が続いている。

 そうした中、英メディア「グランプリ247」は「マンセル、ホンダの準備態勢に疑問を呈する」と伝え「ホンダが2026年に向けエンジン開発プログラムへの着手が遅れたことを批判し、F1の抜本的に変更されたレギュレーションの下で直面する課題の規模を、この日本のメーカーが過小評価していたのではないかと示唆した」と報じた。

 マンセル氏と言えばウィリアムズ・ルノー時代に貴公子アイルトン・セナと激闘を繰り広げた最大のライバルで、1992年にはセナを破り年間チャンピオンにも輝いた大レジェンド。そんな重鎮が、85~87年にウィリアムズで仕事をともにしたホンダの現状に、直言した。

「世間知らずだということもあるだろう」とバッサリ斬り捨てると、こう続ける。「どのエンジンメーカーであれ、他のメーカーより1年ほど遅れて参入し、それだけの準備なしに競争力を持てると思うのは、少し甘すぎると思う」とF1で戦うことへの〝甘さ〟があると厳しく言い放つ。

「私が聞いたところによると、この新プロジェクトの開始が遅れたため、過去のエンジニアの多くが別のプロジェクトに移されたそうだ。つまり、彼らは完全に新しいチームで一からやり直しているわけで、彼らにとっては非常に厳しい状況になるだろう」とマンセル氏はその理由を語った。

 ただ厳しい言葉は、ホンダへの叱咤激励でもあるようだ。「もし彼らに粘り強さと忍耐力があれば、きっとうまくいくはずだ。その過程での結果は失望を招くものであり、熱心なレースファンとして、彼らの苦戦を目の当たりにするのは非常に胸が痛むし、彼ら自身にとっても、そしてファンにとっても残念なことだ」。ホンダに期待しているからこそ、現在の窮状は大きな失望を招いていると指摘した。

 マンセル氏の言葉は大きな反響を呼んでおり、英メディア「モーターサイクルスポーツ」も「ナイジェル・マンセル氏が、『ホンダの世間知らずさがチームを混乱に陥れた』とアストンマーティンの危機を痛烈に批判」と報じるなど波紋が広がっている。

 日本でもファンの多い大レジェンドの言葉に、ホンダやアストンマーティンは奮起できるか。