絶対王者の壁を崩した。第100回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の復路が3日に行われ、青学大が2年ぶり7度目の総合優勝。復路は一度も首位を譲ることなく、強さを十二分に発揮した。

 ライバルの存在がフレッシュグリーンの集団をより輝かせた。今大会は史上初の2年連続3冠に王手を懸ける駒大が大本命だった。各大学が〝打倒駒大〟を掲げる上で、原晋監督(56)は「学生スポーツは毎年選手が入れ替わるので、こうした現象は当然起こる。今は駒大に負けじと青学大だけでなく、多くの大学が強化に励んでいる」と近年の変化も実感していた。

 だからこそ、青学大も進化を続けてきた。今大会は「負けてたまるか大作戦」を発令。「やるべきことを粛々と淡々と行って、予定通りのメンバーでスタートに立つ」と箱根駅伝に合わせた〝原メソッド〟で調整を進めてきた。駒大が多くの実力者をそろえてきた中でも、青学大は駒大を超える走りで圧倒。昨年12月初旬にはインフルエンザの集団感染に見舞われたが「早めに疲れがとれて良かった」とポジティブシンキングを貫き、頂点の座を引き寄せた。

 過去の経験のみならず、不測の事態もプラスに変えた。この日も「伝統的に青山学院は復路に強い」との言葉通り、各選手が安定したパフォーマンスを披露。駒大とのハイレベル決戦を制した指揮官は「スポーツの競技レベルが上がってきているのは、非常にいい傾向。日本長距離界も捨てたもんじゃない」とうなずいた。

 箱根から世界へ――。次の100年に向けて、明るい兆しが見えたレースとなった。