中日・福留孝介外野手(43)にチーム内から今季スタメン起用をできるだけ多く望む声が高まっている。

 18日にバンテリンドームでの一軍の全体練習に合流。阪神から14年ぶりに古巣復帰した大ベテランは「ルーキーの気持ちで頑張ります」と円陣でナインにあいさつし、練習後は「いい緊張感を持ちながら練習できた。昔からの球場でよく知っているので懐かしいのもあるが、僕にとってまた新たな挑戦なので新鮮な感じ」とすがすがしい表情で話した。

 春季キャンプから二軍でマイペース調整を続けてきたが、17日の教育リーグ・阪神戦(ナゴヤ)で元同僚の先発左腕・チェンから2安打2打点と活躍。これが認められるなどして開幕前最後のオープン戦となる19日からの日本ハム3連戦(バンテリン)に滑り込み、開幕一軍は決定的な状況だ。

 球団は代打の切り札として期待し福留を獲得したが、与田監督は「代打専門というわけではないので。孝介もスタメンで出たいという思いで、このキャンプから取り組んでいるし、ますます競争してもらいたい」と根尾や滝野ら20歳前後も年の離れた若手との外野争いをあおっている。

 そんな中でチーム内では「確かに福留を代打だけで起用するのはもったいない。ウチは阪神を苦手(昨季借金4)としているし、去年まで8年も在籍した阪神のチーム事情に精通している福留の存在は心強い。二軍戦とはいえ、左のチェンを苦もなく打ったし、今年の阪神戦では福留をすべてスタメン起用するぐらいしてもいいのでは」という声も出ている。

 今季で23年目を迎える現役最年長は「守ることに何も不安はない。今までやってきたことを普通にできればいい。僕は言われたところで自分のできることをやって結果を残していかないといけない。開幕から準備をしっかりして自分のパフォーマンスができるように心がけたい」。苦手の阪神叩きに古巣福留のスタメン起用は奏功するか注目だ。