主砲だけではない。トレード期限を終えたヤンキースに、外からの補強を上回るかもしれない「復帰戦力」が続々と戻りつつあるようだ。右第1肋骨の疲労骨折で離脱している主砲のアーロン・ジャッジ外野手(34)が軽い運動を再開。レギュラーシーズン終盤の復帰を見据えていることをジャッジ本人のコメントとともに米主要メディアが5日(日本時間6日)に相次いで報じているが、その「追い風」は主将1人にとどまらない。
米メディア「ヘビー」と米スポーツメディア「SBネーション」傘下のヤンキース専門サイト「ピンストライプ・アレイ」は同日、コディ・ベリンジャー外野手(31)とクラーク・シュミット投手(30)も順調に復帰への道筋を歩んでいると報じた。
左太もも裏を痛め、7月25日から戦列を離れているベリンジャーは5日、負傷後初めてグラウンドで打撃練習を行った。当初は4~6週間の離脱が見込まれていたが、約1週間半でバットを振る段階まで奇跡的に回復。ベリンジャー本人も「それは大きな一歩だった」と手応えを口にした。直線走行はできているものの、まだ全力疾走には至っておらず、正式なリハビリ開始までには複数のハードルが残る。それでも主軸の復帰が現実味を帯び始めた意味は小さくない。
2025年に右肘のトミー・ジョン手術を受けたシュミットも前進している。4日の実戦形式の打撃練習では前腕に違和感を覚え、予定していた3回ではなく2回で切り上げた。しかしブーン監督はあくまでも深刻な故障ではなく、疲労の積み重ねによるけいれんだったとの見方を示し「クラークは恐らく大丈夫だろう」と説明した。キャッチボールとブルペン投球を問題なくこなせば、マイナーでのリハビリ登板へ進む見込みだ。
トレード期限までのブルペンの大型補強を見送ったキャッシュマンGMの判断は、内部戦力の復帰を織り込んだものでもある。シュミットが戻れば投手陣の厚みは増し、ベリンジャーが加われば打線の迫力も取り戻せる。そこへジャッジまで帰還すれば、戦力図は一変する。
ワイルドカード1位を確保し、ア・リーグ東地区首位のレイズを追うヤンキース。期限後に吹き始めた「復帰ラッシュ」の風は、逆転地区Vへの最大の追い風となる可能性を秘めている。












