核心を突く証言に葛藤がにじんだ――。米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)が19日に岩手県花巻市内で記者会見に臨み、今月中旬に行われたMLBドラフトで8巡目(全体235位)指名を受けたマーリンズへの入団を正式に表明した。昨秋ドラフト会議でソフトバンクからも1位指名を受け、進路のゆくえに注目が集まっていた。
熟考の末にソフトバンク側に断りの連絡を入れたのは18日夜。代理人と協議し、家族会議を重ね、最後は自分自身の信念を貫いて決断した。結果的に結ばれることのなかった縁。会見ではソフトバンク陣営の誠実な対応に感謝の思いがあふれ、感極まる場面もあった。
「自分の生き方として『失敗したか、しなかったか』ではなく『挑戦したか、しなかったのか』を選ぶ人生にしたい」「新たな道の開拓が使命、宿命」。力強く語られた言葉から、譲れない信念が伝わってきた。
難しい決断を下す過程で、尊敬する父・洋さん(花巻東高校野球部監督)とのやり取りを問われた際には、涙を浮かべるシーンもあった。
「最終的な決定権は自分にあったが、こういう決断が家族にストレスをかけたんじゃないかと。父からは『どの道に行っても、すばらしい道なんじゃないか』というのもあった。ソフトバンクホークスさんにお世話になることを父は最後の最後まで考えていた。自分自身も覚悟を持った一方で、家族に責任を負わせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいだった」
息子を思う父の気持ちも十分理解できた。マーリンズ入りの意志を固めていく中で、さまざまな葛藤を抱えていたことを明かす貴重な証言だった。
「アメリカで挑戦したかった。保証のない競技なので、年齢も加味して挑戦したかった」とも語った佐々木。マイナーから這い上がり、メジャーで「世界的な選手」を目指す。












