低迷する名門に、待望の〝起爆剤〟が戻ってくる。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は23日(日本時間24日)、レッドソックスのロミー・ゴンザレス内野手(29)が、早ければ27日(同28日)の本拠地ヤンキース戦で今季初出場を目指していると報じた。ゴンザレスは3月に左肩手術を受け、ここまでメジャー出場なし。リハビリ中には股関節付近の張りで一時足踏みしたが、現在は傘下3Aウースターで打席を重ね、復帰への最終段階に入っている。
大きく負け越すレッドソックスにとって、これは確かに明るい材料だ。ゴンザレスは昨季96試合で打率3割5厘、出塁率3割4分3厘、長打率4割8分3厘、9本塁打、53打点をマーク。いずれも自己最高の数字で、右打ちの打力に加え、内野を複数こなせる使い勝手の良さもある。ON SIも「打線にパンチを欠いている」と指摘しており、復帰を反攻への一手と位置づけている。
ただ、その朗報は同時に、打席を求める日本人外野手にとって新たな逆風となるかもしれない。チームのプラス材料が、そのまま吉田正尚外野手(32)への追い風になるとは限らないからだ。ゴンザレスは右サイドの内野を主戦場とする一方、復帰直後は肩や体調面を見ながらDHで起用される可能性もある。実際にトレーシー暫定監督も復帰後のゴンザレスに関して左投手相手やDH、二塁での起用に言及しており、そうなれば打席機会の配分は一気に流動化する。
特に影響を受けかねないのが吉田だ。外野の布陣が固まり切らない中、DHは打撃で存在感を示すための重要な枠でもある。そこに病み上がりのゴンザレスを慎重に使う構想が重なれば、吉田の出場機会が押し出される可能性は否定できない。チームにとっての復帰組が、吉田にとっては打席を奪い合う直接のライバルとなる構図だ。
23日(同24日)の敵地ロッキーズ戦(クアーズ・フィールド)では、レッドソックスが5―2で勝利。グレイが7回1失点、11奪三振と快投し、アブレイユ、イートンがそれぞれ2打点を挙げた。一方で吉田は出場なし。前日22日(同23日)にDHで出場して3打数無安打1四球に終わっていただけに、立場は決して安泰ではない。
レッドソックスは32勝45敗でア・リーグ東地区最下位に沈む。巻き返しへ使える駒を総動員するしかない状況で、ゴンザレス復帰は歓迎すべき補強に近い。だが、吉田にとっては居場所を守る戦いの始まりでもある。名門の反攻ムードの裏で、ボストンの背番号7はまたしてもサバイバルレースに巻き込まれそうな雲行きとなってきた。












