阪神は12日の巨人戦(東京ドーム)に5―1で完勝。首位攻防カードの勝ち越しを決め、2位・橋上Gとのゲーム差を2と広げた。先発の高橋が6回を5安打1失点にまとめハーラートップの12勝目をマークした。

 ここ一番の「伝統の一戦」で仕事をしたのはやはり虎の千両役者だった。4番・佐藤輝明内野手(27)が2夜連続となる25号ソロ&26号ソロを含む4打数3安打3打点の大暴れ。節目となるプロ通算150本塁打到達という祝福すべき一日に花を添えた。

 今やリーグ最強打者にまで成長した佐藤だが、プロ6年の歩みは決して平坦ではなかった。入団からすぐに大器の片りんこそ見せていたものの、好不調の波の激しさや守備難をたびたび指摘され、シーズン中の二軍降格も何度も味わった。本拠地・甲子園の浜風は今も昔も変わらずに、左打者の打球を容赦なく押し戻す。「苦しめられることも多かったですね。それでもここまで来ることができて良かった」。試合後の背番号8は珍しく東京ドーム内の関係者通路で足を止め、記者の質問にひとつずつ丁寧に応対した。

 150という数字自体は「全然頭になかった(笑い)」とのことだが、「ここまで支えてくれた方、特に応援してくれたファンの方に感謝したい」と周囲への感謝を強調する。自身の不器用さと向き合いながら、心技体の全てで一歩ずつ前に歩み続けてきたからこそ到達できた一里塚。だがここはまだサトテルにとっては単なる通過点にすぎない。