盤石だったGの二塁に、いったん「メンテナンス」の時間が与えられた。巨人の吉川尚輝内野手(31)が15日、出場選手登録を抹消された。昨年10月に両股関節の手術を受け、春季キャンプをリハビリ組でスタート。順調に段階を踏み、4月26日のDeNA戦(横浜)で一軍復帰を果たしたが、ここまで36試合で打率2割1分5厘と本来の姿には遠かった。

 交流戦最後のカードでも快音は戻らなかった。12日の西武戦では3打数無安打、2三振。翌13日は9回の守備から途中出場し、14日の交流戦最終戦は出番なしに終わった。攻守の要として長くチームを支えてきた男にとっても、歯がゆい時間が続いていた。

 2024年にはベストナインとゴールデン・グラブ賞を獲得。昨季は泉口との二遊間で鉄壁の守備網を築き、攻守で存在感を放った。それだけに今季の低空飛行は、本人にもチームにも痛い誤算だ。ただ、今回の抹消を単なる〝戦力ダウン〟ではなく、勝負どころを見据えた前向きな再調整と見る向きもある。

 チーム関係者は、以前から「尚輝は体のコンディションを見ながらプレーしないといけない部分がある。その影響で今季はなかなか調子が上がり切らないのかもしれない。どこかでじっくり再調整する時間を与えてもいいのでは」と話していた。とはいえ、当時の巨人はリーグ3位から抜け出せず、主力を簡単に外せる状況ではなかった。

 風向きは変わった。巨人は10日に今季初の首位に浮上し、浦田も一軍で存在感を強めている。「チームに比較的余裕があるうちに再調整して、大事な勝負時に向けて早く帰ってきてくれたら」と前出関係者。再登録は最短でも25日以降。吉川はここで体と打撃を整え直し、Vロードの重要局面に間に合うか。