左ヒジ手術の影響で開幕から負傷者リスト(IL)入りしていたドジャースの〝キケ〟ことエンリケ・ヘルナンデス内野手(34)が25日(日本時間26日)にメジャー復帰した。本拠地ロサンゼルスでのロッキーズ戦に「9番・三塁」で先発出場し、2回に左翼線に先制適時二塁打、5回に三塁内野安打放ち、2打数2安打1打点だった。7回に代打を送られて退いた。

 スタメン発表でドジャー・スタジアムで名前がコールされると、この日一番の大歓声が沸き起こり、〝お祭り男〟の帰還をドジャースファンは歓迎した。

 試合前の囲み取材に応じたキケは、昨季終盤から抱えていた故障について「打席に立つたび、バーナーで炙られているような感覚だった」と、壮絶な痛みを抱えながらプレーしていたことを明かした。

 昨季は7月上旬に負傷者リスト(IL)入りし、「2か月の間に7回は注射を打った」というが、8月下旬に復帰するとワールドシリーズ制覇までプレーを続行。「ワールドシリーズでぶっ壊れて終わるなら、それが最高の終わり方だと思った」と当時の心境を振り返りながら、ポストシーズンのダイビングプレーで悪化していたことも認めた。

 シーズン終了後の手術では、執刀したチームドクターのエルトラッシュ医師から「この種類では見た中で最悪のケガ」と告げられ、その場でドジャースのアンドリュー・フリードマン編成部長にビデオ通話し、「君のためにやったんだから、契約してくれよ」と、意識もうろうとした状態で懇願したエピソードも披露。リハビリは順調に進み、肉体的にも精神的にも「準備万端」と何度も笑みをのぞかせた。

 なお、手術したため、13歳から夢見ていた出身地プエルトリコで開催されたWBC代表入りを逃したことについては、「魂が痛かった」と悔しさをにじませながらも、「ワールドシリーズ優勝と引き換えならフェアトレード」と前向きな姿勢を見せた。

「自分はドジャースでプレーするのが大好き。準備はできている」と完全復活をアピール。クラブハウスのムードメーカーでポストシーズンに強い〝10月男〟の復帰は3連覇を狙うドジャースにとって大きな原動力だ。