阪神・中川勇斗捕手(22)が14日、広島戦(マツダ)でオープン戦2号本塁打を放つなど、開幕スタメン争いへ強烈な存在感を示した。
3番・左翼でスタメン出場すると、1点リードの3回、第2打席で左翼スタンドへ2ラン。6回には中前打、7回には右前打を放ち7―1の勝利に結び付く3安打3打点の大暴れだ。打撃で結果を積み重ね続ける若虎が、左翼の定位置取りへまた一歩前進した。
圧巻だった。左翼から右翼方向に強い風が吹く中、中川は広島先発・高と対戦。カウント1―1からの3球目、131キロのフォークを捉えると、アゲンストをものともず左翼席へ運んだ。「打った瞬間、いったかなと思いましたけど、今日はちょっと逆風やったんで、行ってくれ、という感じでした」。充実感に満ちた表情からは、今の状態の良さを表しているようだった。
本塁打だけではない。6回は先頭打者として中崎から中前打。5点リードで迎えた7回無死三塁の場面では、島内の152キロ直球を右前打適時打とし6点目を叩き出した。長打だけではなく、カープの勝ちパターンのリリーバーを相手に対応力の高さも示しての猛打賞。中川自身も「右も左も、しっかりいいスイングができている。練習でやってることが、いい感じで出てるかなと思います」と手応えを口にした。
「去年、得点圏打率が全然良くなかったので、そこは今年盛り返したい。そこで打って勝利打点を挙げることが、チームにとって一番いいことなので」と話したように、25年の得点圏打率は12打数2安打で1割6分7厘。本塁打2本がソロで、そのまま2打点として記録に残る内容だった。それだけに今季は勝負強さにも強い意識を持っている。この日でオープン戦の成績は打率3割7分、得点圏では3割7分5厘と言葉を体現する結果を残している。
左翼のポジションをめぐってはこの日、右脚の肉離れから復帰を目指すドラ1・立石がライブBPで打席に立ち2柵越えを放つなど、同世代ライバルの存在もあることは事実。それでも中川は「人のことを考えられる立場じゃないんで、自分のことをしっかりやっていきたい」と表情を引き締めた。
周囲に惑わされず、自らのバットで道を切り開く。そんな覚悟がにじむ。5年となる若虎が初の開幕スタメン左翼の可能性を残したまま、着実に牙を磨いている。












