たった一人の日本選手がMLBの勢力図すら塗り変えるかもしれない。〝令和初の3冠王〟村上宗隆内野手(26)が加入したホワイトソックスが快進撃を見せている。

 17日(日本時間18日)に本拠地で行われたカブスとのシカゴ対決では、延長10回に9―8で逆転サヨナラ勝ち。2連勝で24勝22敗と貯金を「2」に増やし、ア・リーグ中地区の首位に立つガーディアンスと1ゲーム差の2位につけている。2024年にはシーズン121敗を喫するなど昨季まで3年連続で屈辱の100敗超え。すっかり「弱小球団」の代名詞となっていたが、今や優勝争いを繰り広げるまでになった。

 その原動力となっているのは間違いなく村上だ。移籍1年目からリーグ単独トップの17本塁打を放ち、16発のジャッジ(ヤンキース)をも上回る。現時点では新人王の最有力候補にも挙げられているほどだ。この活躍によって、球団の立場も逆転する可能性も出てきている。

 米メディア「アスロン・スポーツ」は2年総額3400万ドル(約53億円)の短期で小規模契約を結ぶ村上について「2年後にはFAとなる見込みで年齢、潜在能力、そして実績を考慮すれば巨額の契約を獲得すると予想される。だが、村上の活躍でホワイトソックスの戦況が劇的に好転したことを踏まえると、球団は契約延長交渉を始め、長期的に留め置くべき時期が来ているかもしれない」と伝えた。

 MLBでは夏のトレード期限が近づくにつれ、移籍交渉が活発化する。多くの場合が優勝戦線から脱落したチームが上位球団に主力選手をトレードし、次シーズン以降を見据えて有望選手を獲得する構図となっている。

 しかし、今やホワイトソックスは低迷するどころか地区首位をうかがう強豪チームに大変身。近年のレッテルから村上は盛んにトレード候補に挙げられてきたが、同メディアは「むしろ村上はホワイトソックスを再建する上で軸に据えるべき選手になっている」と断じ「最善の方法は新たに獲得した日本のスター選手(村上)を当分の間、チームに置くことだ」と主張した。

 戦力を提供する側から提供される側へ――。村上が米球界に地殻変動を起こそうとしている。