侍ジャパンと韓国代表による強化試合(15、16日=東京ドーム)は、バックネット裏を陣取ったMLBスカウトたちにとって、絶好の視察機会となった。

 日韓ともに今回選出された投手陣は全員が20代。スカウトの一人は「トップチームでは初めて投げる投手も結構いた」と将来的な戦力発掘に手応えをつかんだようだった。特に日本代表は高橋宏斗(中日)や平良(西武)など実力者ぞろい。「メンバーのほとんどが獲得候補リストに名前が挙がるような投手ばかり。今回もメンバーの半分以上」とレベルの高さに舌を巻いていた。

 一方、今回のメンバーには含まれなかったものの「来年以降、こうした国際舞台で見てみたい」と名前を挙げられた〝隠れWBC候補〟が2人いる。オリックス・山下舜平大投手(23)と日本ハムの守護神・斎藤友貴哉投手(30)だ。

 山下は2023年に9勝を挙げて防御率1・61。次代のエース候補として常に期待されるが、今季は故障の影響で4試合の登板にとどまった。それだけに「10月のCSで先発していい球を投げていたけど…。まだ体が万全ではないのかもしれない」と語るにとどめたが、斎藤については「今回こそ見たかった」と残念がった。

 というのも「CSだけを見れば、メジャーのクローザーと比較しても遜色ない」と絶賛するほどの逸材だからだ。直球は160キロを超え、150キロ後半のツーシームと150キロ台のスプリットで無双状態。CSの4試合で防御率0・00、3セーブ、1ホールドと全く寄せつけず、課題だった制球面も安定したことから「どの球種も打者が前に飛ばすことさえ難しい球。まさに『ザ・クローザー』」と水面下で評価が急上昇している。

 斎藤が代表デビューしたのは今年3月に行われたオランダとの強化試合。中継ぎとして登板し、1イニングを無失点で抑えた。井端ジャパンの集大成でもある26年のWBCに大逆転で選出されるのか。