通称「ゾンビたばこ」などと呼ばれる指定薬物のエトミデートを使用した罪で起訴された元広島・羽月隆太郎被告(26)の初公判が15日、広島地裁で開かれ同被告は起訴内容を認めた。法廷では〝爆弾発言〟が飛び出した。万が一、球界に新たな使用者が発覚した場合、厳罰が下されることになりそうだ。
即日結審し、地裁は拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)の判決を言い渡した。その法廷で羽月被告は「周囲に吸っているカープ選手がいた」と証言。事実ならば広島はもちろん、球界にも衝撃が走ることは避けられない。
羽月被告が逮捕された今年1月、一報を受けNPBも改めて、禁止薬物に手を出さないよう注意喚起を促した。さらに球団によっては、チーム関係者が一堂に会した全体ミーティングで、改めて禁止薬物も含めた法令順守の徹底を呼びかける球団もあった。プロ野球は人気商売。子供や青少年からの憧れの対象となるべく〝クリーン〟な集団である必要がある。違法薬物や賭博など反社会的行為は最も〝NG〟とされる行為でもあるからだ。
球界関係者は事件以降、多くの球団で関係者の〝良心〟に委ねた調査を実施したことを明かす。調査内容には「もしかしたら、自分も禁止薬物(ゾンビたばこ)に手を出していたかも…と思いあたるふしのある人間は名乗り出てほしい」というものもあったという。
球界関係者の多くは野球はプロでも、薬物における専門知識はさにあらず。休憩中などに市販のタバコを吸う関係者も多くいる。「チームによっては『万が一(違法とは知らず『吸った』と)名乗り出た場合、ペナルティーなしとはいかないが、即クビにするようなことはしない』と断りをいれ、調査をした球団もあると聞いています」。あくまで違法と合法の境界線を明確にし、薬物への専門知識がない関係者の〝救済〟も念頭に置いたものだ。
当然、広島も事件後、同様の調査と注意喚起を行った。だが、当事者である羽月被告の口から初公判で重大証言が出たことで、広島も再調査を約束した。
仮に今後、新たに違法薬物に手を染めた人物が明らかになった場合〝猶予〟があったにもかかわらず、報告を怠った事実が残る。違法行為に加え、野球界そのものに対しても、裏切り行為を犯した蛮行と受け止められても、仕方のない状況となる。











