「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025」(15、16日=東京ドーム)で日本代表を率いた井端弘和監督(50)は、国内組だけで構成されたチーム編成で韓国代表に1勝1分け。その舞台裏では指揮官就任後、初となる試みにも着手していた。
代表戦で腐心するのは、いかに短期間でチームをまとめ上げるかだ。今回の拘束期間は合宿先の宮崎に集合した5日からわずか2週間足らず。各球団から選び抜かれたメンバーとはいえ、普段は異なるチームでプレーする面々の意思を統一し、一枚岩にすることは簡単ではない。
そこで初めて導入されたのが「LINE」のグループだった。監督、コーチ陣をはじめ、10月上旬に発表されたメンバーを随時追加。目的はもちろん意思統一と団結で大方のメンバーが出そろった10月下旬、首脳陣が初めて〝井端部屋〟にメッセージを発信した。
「肩、ヒジ、脚の準備だけは、よろしくお願いします」
宮崎合宿から強化試合2試合に至るテーマの一つは、WBCの本番で導入される「ピッチクロック」や「ピッチコム」にいかに適応するかだった。投手陣はNPB球から大きさも感触も異なるMLB球に慣れなければ、「ピッチクロック」への対応もおぼつかなくなる。また、時間制限との戦いは走攻守に影響を及ぼすだけに「肩」や「脚」など、あえて体の部位を具体的に示して準備するように伝えたという。
もっとも、井端監督らが抱いていた〝新ルール〟への不安は合宿初日のシートノックで消し飛んだ。打球へのチャージの速さや送球の精度の高さに、直前まで巨人の秋季キャンプで指導してい亀井外野・守備走塁コーチも「(巨人とは)全然違いますね」とうなったほど。別の首脳陣も「改めて日本のトップ選手は、さすがだなって感心した」と目を見張っていた。
結果的には杞憂に終わったが、同時に〝井端部屋〟を通じて首脳陣は侍戦士たちに「指示に対する実行力の高さ」を感じ取ったという。国際試合では何が起きるか分からない。そんな適応力の高さも井端ジャパンの武器となりそうだ。












