【取材の裏側 現場ノート】昨今、テレビ番組で新鋭プロレスラーの活躍が目立つ。女子プロレス「スターダム」のワールド&STRONG女子2冠王者・上谷沙弥(28)が、TBS系「ラヴィット!」で7~9月まで金曜シーズンレギュラーを務め、世間からの知名度を大きく上げた。

 男子では、全日本プロレスの元世界タッグ王者・斉藤ブラザーズ(ジュン&レイ=38)が大人気だ。宮城県出身の〝最恐双子〟は、ミヤギテレビ「OH!バンデス」のグルメ企画「TAXIめし」にレギュラー出演するようになって以降、メディア露出が急増。8月には日本テレビ系の人気トークバラエティー「踊る!さんま御殿!!」にも登場した。

 そんな2人は、意外にも苦労人だ。2009年に大相撲の出羽海部屋にそろって入門。17年に廃業した後、一度は米国に渡ったものの、日本に戻り、アルバイト生活を続ける中、20年に全日本入門。21年6月にデビューした。元幕下藤の海のジュンと元三段目藤の花のレイは、弟弟子で元大関の幕内御嶽海(32=出羽海)の付け人を務めた。

 元大関は2人の人柄について「紳士で優しい」と明かす。プロレス転向の考えは聞いていなかったといい「気づいたらプロレスラーになってて『ええ、この人プロレスラーになったの!』って。しゃべれるのかなと思ってたけど人気だし、すごいよね」と驚いた様子。

 斉藤ブラザーズは23年に「プロレス大賞」の新人賞に輝き、24年には最優秀タッグチームを受賞。御嶽海は、最恐双子の活躍に「相撲で輝けなくて、就職して輝けなくても、プロレスで輝いた。人は輝ける場所が絶対にあるのを見せてくれたし、みんなにチャンスがあるんだなって思わせてくれた」と目を細めた。

 元大関も見守る中、プロレスラーとして花を咲かせた2人に今後も注目していきたい。(運動部・加田晃啓)