【球界こぼれ話】最近のプロ野球では屋内、屋外球場を問わず試合中に「アイブラック」を付けてプレーする選手が多い。太陽光や照明のまぶしさを軽減するため、目の下に塗ったりステッカーを貼る黒い「防眩」。野球ファンなら一度は見たことがあるだろう。
以前は外国人選手らがデーゲームなどで使用していたが、昨今は日本選手も一般的に活用。中には「涙目」や「猫のひげ」のような独特なペイントを施す選手もいるほどだ。フライを捕球する上で太陽光や照明は天敵そのもの。不用意な失策を防ぐ意味でも今の選手にとってアイブラックは必需品なのかもしれない。ただ、実際にどの程度の効果があるのか。
アイブラックを好んで使用する日本ハム・水谷瞬外野手(24)に先日、この疑問を投げかけると「僕の感覚では皆さんが思っているほどまぶしさを軽減してくれるものではない。『ないよりはマシ』という感じです」とこう続けた。
「目の下が黒いとフライや打球が若干見やすいとは思います。でも、絶対に必要かといえばそうではない。本格的に日光や照明のまぶしさを防ぐのであればサングラスがベストです。アイブラックを塗り忘れて試合に出ても気づかないことがありますしね(笑い)」
では、なぜアイブラックを愛用するのか。本人によればオシャレの意味合いもさることながら、子供たちに向けたメッセージもあるという。
「これは僕だけかもしれませんが、子供たちにプロ野球や野球の楽しさを知るきっかけになってほしい気持ちがあるんです。野球はやるだけでなく見て好きになる子も多い。僕がいろいろなアイブラックを付けてプレーすることで、子供たちが『何か面白そう。自分も野球をやってみようかな』みたいな感情を抱いてくれたらうれしい。スポーツって選手のマネから好きになって、そこから真剣に取り組むようになることもあるじゃないですか。僕もそういう存在になりたいですし、僕自身も子供の頃はそうでした。少しでも『野球は楽しい』と思ってほしいですからね」
視界向上の補助的役割に加え、ファッションアイテムとして活用しながら子供たちに野球への興味を抱かせる。本塁打後のパフォーマンスを含め、日ごろからファンを楽しませる努力を惜しまない水谷。彼のアイブラックにはそんな特別な思いが込められている。












