Gナインにとっては、ただのオープン戦ではなかったようで…。巨人は10日に阪神とのオープン戦(甲子園)を5―4で競り勝った。新加入のサブマリン右腕・高橋礼が4回無失点の好投。大城卓と秋広の適時打で加点し最後は1点リードを、大勢の〝代役守護神〟堀田が守り切った。
開幕戦の相手で昨季6勝18敗1分けと完敗した王者・阪神にオープン戦2連勝。特にこの日は昨季3勝10敗だった敵地での白星となったが、阿部慎之助監督(44)は「シーズンに入ったら向こうもスイッチが入るでしょうから全然違うチームだと思って戦いますよ」と冷静に話した。
その一方で、ナインたちは「この試合は負けるわけにはいかない」との思いで団結していた。一体どういうことなのか。虎がV奪回への最大の敵であることはもちろんだが、巨人が勝ったことで阪神は球団ワースト記録を更新するオープン戦9連敗となった。
過去に巨人は虎の「連敗ストッパー」として〝貢献〟してしまった苦い思い出がある。2022年シーズン早々、当時の矢野監督率いる阪神は泥沼の開幕9連敗と出遅れ、1勝1分けを挟んで再び6連敗。そんなタイミングで敵地・甲子園に乗り込んだ巨人は、1勝15敗1分けとどん底状態にあえいでいた虎を相手に〝伝統の一戦〟を迎えた。
ところが相手の息の根を止めるはずが、巨人は4月15日の第1戦を先発・菅野で1―4で落とすと16日の2戦目も1―2と惜敗し、まさかの連敗。これで息を吹き返した阪神に巨人はシーズンが終わってみれば10勝14敗1分けと負け越した。順位も3位に滑り込んだ阪神に対し、4位に沈んだ。すると翌23年も巨人は2年連続のBクラスに甘んじ、阪神は38年ぶり日本一につながったことから〝屈辱のターニングポイント〟となったというわけだ。
この日の阿部監督は7、8回といずれもイニング途中で投手を交代。勝負にこだわったようにも見えたが「(交代理由は)球数」と淡々と話し、あくまで開幕までの調整と説明した。
それでも勝利した瞬間、巨人のベンチ裏で響き渡った「ヨッシャー!」の雄たけびが、この一戦に隠された重みを物語っていた。












