31日に行われた日本シリーズ第3戦(甲子園)で阪神はオリックスに4―5で惜敗。〝完全ホーム〟の本拠地初戦を落とし、1勝2敗となった。まだまだ巻き返すチャンスは十分あるとはいえ、気がかりなのは盤石だったリリーフ陣にやや陰りが見える点だ。

 手痛い星を落とした。阪神は第2戦(29日・京セラ)に続き「ミス」が命取りとなった。

 1点を勝ち越された直後の5回一死一塁。相手先発の東が打席に入った場面だった。犠打を処理した先発左腕・伊藤将が併殺を狙ったものの、これが二塁への悪送球となって一死一、二塁とピンチが拡大。その後は二死を奪ったものの宗には走者一掃となる2点適時二塁打を右中間へ運ばれ、あっという間に引き離された。

 7回に猛虎打線が3点を奪って1点差にまでつめ寄ったが、反撃もそこまでだった。試合後の岡田彰布監督(65)は「バント1つアウトにしとったらいいのに。ゲッツー取れると思ったんやろな。1点やったら全然、平気やったけどな」と振り返り、ミスから失点を重ねた5回のシーンを悔やんだ。

 これで対戦成績は1勝2敗。それでもまだシリーズ3戦目だ。指揮官も「全然切り替えられるよ、そら。最後こうやって(7回に)追い上げとけば、だいぶ展開も違うし」と努めて前を向いた。

 だが唯一、気がかりなところは連敗を喫した第2、3戦においてリリーフ陣がやや「ダメージ」を負ってしまっている点だ。第2戦では4点を追う7回から3番手の岡留が1イニングを投げ切れず2/3回を3失点、7点の大量リードを許していた8回には5番手・加治屋も1回1失点(自責0)と不安定な投球ぶりを露呈している。この日の第3戦でも6回からバトンを継いだ2番手・ブルワーが1回1失点と振るわず5点目を与え、これが結果的に1点差で涙をのむ格好となった。

 ビハインドの展開で投入されたブルペン陣の面々が相手の勢いを断ち切れなかったのは、今後の短期決戦を勝ち抜く上でやはり不安材料だ。守護神・岩崎、そして桐敷や石井ら主に「勝利の方程式」で駆使するリリーフ陣の存在と同様に、岡田監督はビハインドの展開で「辛抱する」リリーフ投手の重要性も再三にわたって口にしている。そうした背景のなか、第2、3戦は複数の右腕リリーフ陣をつぎ込みながら「辛抱しきれない」展開を連続で強いられた。

 ただ、この日はレギュラーシーズン中の防御率が1・35と右の救援陣で最も安定感のある石井がシリーズ初登板で9回を無失点で抑え、貫禄をみせた。猛虎のリリーフ右腕で日本シリーズ中、ここまで無失点を誇っているのは石井、第2戦で4回から2回1/3を無失点と好投したビーズリーの2人のみ。第4戦以降から巻き返しを図るためにはリリーフ右腕の面々を含め、ブルペン陣の猛奮起が必要不可欠となる。