次なる標的は――。9月末でノアを退団した〝蹴撃王〟こと中嶋勝彦(35)が、気になる今後について本紙の取材に応じた。28日の福岡大会で方舟マットに別れを告げ、一夜明けて向かったのはプロレスの祖・力道山が眠る東京・大田区の池上本門寺だ。墓前でフリー転向の覚悟を示すと同時に、新たな戦場として浮上する全日本プロレス、そして王道マットの最高峰王座である3冠ヘビー級ベルトへの胸中を明かした。

 ――なぜ池上本門寺に

 中嶋 原点なんだ。(2002年に)長州(力)さんにスカウトされて入団した「WJ」の道場が、この近くの久が原にあってね。よくここまでランニングしてきて、階段でダッシュをした。その時に力道山先生のお墓参りもしたんだよ。俺の中では今日(29日)からが正式なフリー。だからまずここに来たかった。

 ――10月1日からフリーだったが

 中嶋 そうだけど、昨日(28日)の福岡まではノアの試合が決まってたから。だから俺の中ではこの取材が本当の意味での、フリーとして最初の行動ってことになるな。

 ――改めて所信表明を

 中嶋 至ってシンプルだよ。俺は本物のストロングスタイルを継承しているので、それを見せていきたい。長州さん、マサ斎藤さん、そして師匠の佐々木(健介)さんの指導で育ってストロングスタイルを継承した者として、日本のプロレスの歴史を背負っていかないといけないと思う。今日から一つひとつが大事な一歩になるよね。

 ――ノアへの思いは

 中嶋 感謝しかないよ。ノアのリングに上がるようになって18年、主戦場にして15年くらいかな。長いことお世話になったから。健介オフィスが故郷なら、ノアは第2の故郷だ。

 ――今日は潮崎豪とのタッグ「AXIZ」のシャツを着ている

 中嶋 AXIZは不滅だから。俺と豪さんがレスラーでい続ける限り。

 ――ちなみに批判の矛先を向けてきた拳王については

 中嶋 まあ、頑張ってくださいってだけかな。

 ――気になる今後だが、21日の後楽園大会に姿を見せた全日本参戦か

 中嶋 だから、あの日は(宮原)健斗の応援に行っただけだってば! ちゃんとチケットも買ったんだ。俺は「義理と人情」を大切にする人間だからね。

 ――義理と人情…。どこかで聞いたような

 中嶋(無視して)健斗は7月に俺と戦うために単身ノアに乗り込んできたから、そのお返しに花束を持っていったというか。それに、あの時戦って感じたんだよ。「健斗はもう、単なる後輩じゃなくてライバルだ」って。それなのに負けたから、思わず花束で殴っちゃったけど。

 ――目の前で宮原は青柳優馬の3冠ヘビー級王座に挑戦し敗れた

 中嶋 勝つと思っていたけどなあ。健斗が弱くなったのか、それとも全日本プロレスが強くなっているのか…。

 ――結果として全日本は視界に入ったのか

 中嶋 あの日に入ったってことじゃない。健斗がいるから全日本は視界にはずっと入っていた。印象? 何といっても〝ノアの古巣〟で、一番歴史がある。まあ、だいたいのファンが思っているのと同じ印象じゃないかな。つまり、腐ってもタイ。

 ――腐っても…。ではその頂点である3冠は

 中嶋 歴史のあるベルトだよね。それこそ(銅像に視線を送り)力道山先生も3冠の1つになっているベルトを巻いていたわけでしょ?

 ――インターナショナルヘビー級王座の2代目王者だ

 中嶋 そうでしょ。それに3冠は師匠(健介)も巻いているベルトだから「興味がない」といったらウソになるよね。レスラーとして「IWGP」「GHC」と同じく目指すべき場所の一つだと思う。

 ――では次の標的は…

 中嶋 そのへんは31日にちょっと動きたいことがあるんで。「マスコミのみなさんは31日、予定を空けてください」って書いておいてよ。

 ――本紙を伝言板代わりにしないでくれ

 中嶋 いいじゃん。フリーになったばかりでプレスリリースの出し方とか分からないんだから。