ソフトバンクが秋吉亮投手(33=独立リーグ福井)を緊急補強した背景には、リリーフ陣の再建が至上命令となっているチーム事情がある。

 これまで盤石な勝利の方程式がホークスの常勝を支えてきたが、4年連続でCS、日本シリーズを戦い抜いた中で、長く守護神を務めてきた森をはじめ、フル回転してきた救援陣の勤続疲労が顕在化。救援陣がゼロに抑えつつ、打線が得点をもぎ取る接戦の強さも鳴りを潜めつつあった。昨季中もリリーフ型の外国人投手が調査対象となっていた。

 チーム内の競争の常態化や、全力疾走やチームプレーなどの凡事徹底をはじめ、現在の鷹ナインには〝常勝イズム〟が根づいている。だが、昨季はまさかの4位に低迷。このまま負けが続き、世代が変わってしまえばどうなるか…。「いいサイクルを崩してはいけない」(球団関係者)と危機感を抱く声もあった。

 今季のチームのテーマは「育てながら勝つ」。秋吉の獲得は一見、そんなテーマとは逆行する急場しのぎの補強にも見えるが、試合終盤の安定は常勝イズムを維持していくためにも、必要不可欠なポイントだった。

 その一方、すでに2日には未来の勝ちパターン候補として中村亮太投手(24)を育成から支配下に昇格させている。秋吉の加入で支配下登録は69人となった。残り1枠を巡っては、大砲候補の黒瀬やリリーフ右腕・重田らの育成選手が争っている。「育てながら勝つ」。ここがブレているわけではない。