「2億の壁」は超えられるか。巨人が4日の阪神戦(甲子園)に2―0で勝利し2連勝。主砲・中田翔内野手(33)の放った先制17号2ランが決勝点となり、3カードぶりの勝ち越しを決めた。8月11日の中日戦(バンテリン)で第91代4番に就任して以降、放った本塁打は4本目。依然として好調をキープしているが、注目を集めているのがオフの査定だ。今季年俸は1億9000万円ダウンとなる1億5000万円だったが、この活躍でどこまで戻せるのか――。

 主砲の一振りで決めた。両チーム無得点のまま迎えた7回無死一塁で打席を迎えた中田は、ここまでチームが1安打と抑え込まれていた相手先発・西純の初球、140キロのフォークを完ぺきに捉えた。「向こうの投手同様、(巨人先発の赤星が)すごくいい投球をしていたので何とかしてあげたいなという気持ちはみんなあった。その中で自分の本塁打が決勝点になったことはうれしく思います」。原監督も「あそこの一発でよく仕留めてくれたなという感じがします」と頼れる4番を称賛した。

 8月中旬から4番を任され、以降は76打数22安打、4本塁打、16打点の打率2割8分9厘。当の本人は「4番は(岡本)和真の席。和真が戻ってくるまでみんなでカバーしながらやっていくことだけです」とあくまで「代役」であることを強調したが、4番としての責務をしっかりと果たしていることは間違いない。

 そんな中、チーム内からは早くも中田の来季の「年俸大幅増」を予想する声が出てきた。チーム関係者は「後半戦では中田らしい頼もしさが戻ってきた。岡本和の代役を務められる選手なんてそうそういないし、この働きを見れば大台復帰も夢じゃないのでは…」と、今オフの契約更改で年俸2億円に再到達する可能性を指摘。さらには「成績だけでなく、昨オフには秋広ら後輩選手を引き連れて合同自主トレを行い、自分のポケットマネーで面倒を見ていましたよね。選手育成の視点で見ても、そこは少し評価してあげてもいいと思いますよ」との声も出た。

 中田は昨季途中に巨人に移籍するも、3本塁打、7打点の打率1割5分4厘と結果を残せず、オフには減額制限を超える1億9000万円の大幅減となる1億5000万円で契約更改。「大台復帰」には少なくとも5000万円増が必要となるが、果たして可能なのか。

 過去にはベテラン・中島が不振に苦しんだ2019年オフに1億5000万円から大幅減となる2000万円で更改。それでも翌シーズンには100試合に出場し、2割9分7厘、7本塁打、29打点と好成績を残すと、同年オフには3000万円増の5000万円に「昇給」となった。

 当然、2億円の壁は高いが、残り全18試合での4番完走、あと3本と迫った2年ぶりの20号本塁打到達、そしてゴールデン・グラブ賞などのタイトル獲得など、クリアすることができれば…。不可能ではないかもしれない。

(金額は推定)