セ2位の巨人が9日の広島戦(東京ドーム)で6―4と勝利し、3連勝で勝率5割復帰を果たした。先発した戸郷翔征投手(25)は5回8安打4失点と苦しみながらも、今季6勝目を挙げた。

 先発マウンドに立った右腕は立ち上がりから苦しんだ。初回一死からファビアンに中前打を浴びると、中堅・キャベッジの失策も絡み、走者は二塁まで進塁。続く小園に適時二塁打を許し、いきなり先制点を献上した。

 その直後、初回裏の攻撃ではリチャードの9号満塁弾を含む打者一巡の猛攻で一挙6点を奪って逆転に成功。大量援護を受けたものの戸郷は2回に9番の投手・床田に2ランを被弾し、5回にも二死二塁から坂倉に適時二塁打を浴びるなど終始ピリッとしなかった。

 この日は5回を109球、8安打4失点で降板。試合後の阿部監督は戸郷について「本人も満足はしてないと思いますけど、課題は明確ですし、次につなげてほしいなと思います」と次回登板での奮起を促した。

 今季は開幕から不調が続き、二軍再調整も経験。特に直近の試合では立ち上がりに大きな課題を残しており、戸郷自身も「(問題は)メンタルが一番じゃないですかね。いいところに投げようとし過ぎてるところがやっぱりダメになっている原因じゃないかなと思います」と分析している。

 一方で、チーム関係者は別の「異変」に関しても言及。「いい投手は試合中に『球威重視』『制球重視』、そして『球威&制球両方重視』と3つの投球スタイルに切り替えられる」と述べた上で「戸郷はもともとバラつきはあるタイプだが、要所ではギアを上げて球威も制球も精度を上げることができるからノーヒットノーランもできたりする。今年はその切り替えがいまいちボヤけているように見える」。これまでは戸郷のストロングポイントだった〝スムーズなギアチェンジ〟が、機能していないことを課題として挙げた。

 ポストシーズンを含め今季も残りわずか。若きエースはもがき苦しみながらも、本来の投球スタイルを取り戻すことが果たしてできるのだろうか。