まさかのとばっちりだ。3月14日に東京・両国国技館で行われる予定だったゼロワンの「旗揚げ20周年記念大会」が、来年に延期されることが分かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で大相撲の3月場所(3月14日初日)が両国開催に変更となったことに伴うもの。代替日程は未定だが、現状では来春にスライドされることが濃厚だ。

 例年は大阪で開催されていた大相撲の3月場所は、新型コロナの影響で両国国技館に変更して行われることになった。これにより真っ先に影響を受けたのがゼロワンだ。初日となる3月14日に同会場で旗揚げ20周年興行を予定していたからだ。

 すでに日本相撲協会から連絡が入り、メモリアル大会延期という苦渋の決断を強いられた。ゼロワンにとっては2011年3月6日の10周年記念大会以来、10年ぶりの両国進出で、大会概要が発表されたのは昨年3月1日の後楽園大会だった。

 しかも昨年はコロナ禍で経営状態が悪化し、佐藤耕平(44)、高岩竜一(48)、日高郁人(48)の主力3選手の退団にも見舞われた。だが7月から「ダイコーホールディングスグループ」が親会社となり、団体一丸となって準備を進めてきた。王者・田中将斗(48)対CIMA(43)の世界ヘビー級選手権開催をはじめ、ノアの天才・丸藤正道(41)らの参戦が発表済みで、〝邪道姫〟こと工藤めぐみGM(51)が育てた女子プロレスラーもデビュー予定だった。

 取締役を務める〝炎の戦士〟大谷晋二郎(48)は本紙の取材に「本当に悔しくてたまらない」としながら「今は僕たちの悔しさ以上に、20周年記念大会を楽しみにしてくださった全国のお客様に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪した。

 また「誰が悪いわけでもない。相撲協会さんもぎりぎりまで我々のことを考えてくださり、延期が決まった今も代替日を真剣に考えてくれています。両国国技館の開催も決して諦めず、前に進んでいきたいと思います」と語った。関係者によると現在代替日程を調整中だが、イベントスケジュールが詰まっている関係で2022年春までずれ込む見込みという。

 両国大会は延期となったものの、2月7日の東京・後楽園ホール大会からは20周年記念イヤーシリーズをスタートさせる。大谷は「この20年、数え切れないほどの逆境を経験してきた。だからこそ、この逆境も必ず乗り越えます。ゼロワンは絶対にくじけない、へこたれない! レスラーは何度でも立ち上がるんです」と力強い言葉で締めくくった。