新日本プロレスとDDTによる「一面対抗戦パート2」が8日に後楽園ホールで行われ、矢野通(48=新日本)率いる矢野軍とスーパー・ササダンゴ・マシン(48=DDT)率いるササダンゴ軍による「5対5勝ち抜き戦」は衝撃の光景の連続となった。

 調印書に英語でこっそり書いてあった「すべての試合はDDTルールで行われる」という文言を矢野が見逃していたため、対抗戦はササダンゴ軍が主導権を握ることに。まずは蛍光灯を割ってしまった方が敗者となる「蛍光灯IPPONデスマッチ」で矢野軍のエル・デスペラード&KUSHIDAがササダンゴ軍のMAO&彰人に敗退。しかし直後、目隠しした状態で臀部を先に露出した方が敗者となる「目隠し尻隠しデスマッチ」では衝撃的な変態仮面の格好で登場したYOH&田口隆祐がMAO&彰人に勝利を収めた。

矢野通(左)とスーパー・ササダンゴ・マシの攻撃Wラリアットではね返す竹下幸之介
矢野通(左)とスーパー・ササダンゴ・マシの攻撃Wラリアットではね返す竹下幸之介

 3試合目の「オンリーギブアップマッチ」ではYOH&田口がアントーニオ本多&平田一喜と対戦し、両チーム同時にギブアップで痛み分け。後輩に笑われたら敗者となる「先輩のお手本デスマッチ」では後藤洋央紀がササダンゴを下し、残されたササダンゴ軍は最終選手の男色ディーノただ一人となる。

 そして後藤とディーノの試合が大荒れの展開の末ノーコンテストで両者失格となったため、ササダンゴ軍は全滅。大将の矢野を残した矢野軍が勝利かと思いきや、ササダンゴがDDTと所属選手契約書をかわしていない事実をカミングアウトし「私の負けはノーカウントです」と理不尽な言い分で延命を図る。そしてDDTの総大将として登場した高木三四郎と矢野の総大将対決が「ウエポンランブル」として行われることとなった。

 出来心で記事をクリックしてしまった読者はすでに脱落しているかもしれないが、熱心に読み進めてくれている人のために疑問に答えておきたい。両チームとも5人以上出てきているため「5対5」の体を成していないじゃないか、と気になった人もいるだろう。そんな細かいことを言っていたらこの興行は見ていられない。大事なのいよいよ対抗戦も佳境ということだけだ。

 両者の公認凶器が次々と使用されるなか、高木が用意した4番目の凶器として何と米AEWのインターナショナル王者KONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)が登場。しかし矢野が5番目に用意した凶器も何と竹下で、竹下がAEW・新日本・DDTの3団体所属選手がゆえの〝凶器かぶり〟が起きてしまった。

 両団体ともに竹下の所属を主張したため議論は平行線に。文字通り板挟み状態となった竹下は「夢を与えてくれた新日本プロレス、夢をかなえてくれたDDTへの感謝と恩返し、この2つで2つの団体に所属しています」と、高木と新日本・棚橋弘至社長に熱いメッセージを送った。

 しかしここで待ったをかけたのがよりにもよって矢野とササダンゴだ。矢野が「ちょっと待て!両方選ぶなんてムシのいい話は通用しねえんだよ!」と怒りをあらわにしたことで、リング上はなぜか矢野&ササダンゴと竹下のハンディキャップマッチに。竹下は世界トップクラスの実力を存分に見せつけ、レイジングファイヤーでササダンゴから3カウントを奪った。

 ここまで読んだ読者のなかには「一体対抗戦はどうなったのか」という疑問を抱く人もいるかもしれないが、そんな細かいことはもう気にしないでどうかリラックスしてほしい。試合後は竹下が「せっかく一面対抗戦に出させてもらったんで、坂井さん(ササダンゴ)に手伝ってもらってパワポ作ってきました。聞いてもらっていいですか」と「私が3つのプロレス団体に所属する理由」をプレゼン。プロレスを多くの人に届けるための熱い思いを激白すると、矢野とササダンゴも心を打たれ竹下と握手をかわした。

高木三四郎から3カウントを奪った竹下幸之介
高木三四郎から3カウントを奪った竹下幸之介

 ところがここで待ったをかけたのがよりにもよって高木だ。「ちょっと待てオイ! なにいい感じになってるんだ。これ対抗戦だぞ! ふざけんじゃねえ。お前ら全員俺が鍛え直してやる」と口走ると、高木と参加全選手によるリンチ…いやハンディキャップマッチに移行。最後は竹下が三四郎スタナーで高木から3カウントを奪った。

 もう対抗戦の勝敗なんてやぼなことを気にする人は、とっくにこの記事を読んではいないだろう。全選手がリングに上がるとササダンゴが「竹下幸之介を本当にこれからもよろしくお願いします。今までは言葉が足りなかったり、なかなか分かってもらえないところもあると思うけど、めちゃめちゃいいヤツで、めちゃめちゃ面白くて、めちゃめちゃ最高のプロレスラーなので」と新日本ファンにメッセージ。矢野も「今日の勝者は竹下幸之介ですね」と総括し、昨年の対抗戦同様に「愛して~マッスルマッスル!」の大合唱で大団円を迎えた。