女子プロレス「スターダム」のなつぽいが、来年1月3日横浜武道館大会で現役を引退することを発表した。今年1月に鷹木信悟(新日本プロレス)との結婚を公表したことが大きな転機となり、新たな人生を歩むことを決断。リングを華やかに彩った妖精は、約11年半のキャリアに終止符を打つ。夫・鷹木が見た、なつぽいがプロレスにささげてきた〝覚悟〟とは――。

 なつぽいは7月23日〝なつみの日〟に会見を開き、引退を発表。「レスラーとして11年間いろいろな経験をさせていただいて、今年、結婚発表させていただいて。次の人生を考えるようにもなってきてまして、プロレスラーとはまた別の人生を歩みたいなと考えたのがキッカケです」と決断の経緯を明かした。思い出を問われると、仲間たちと過ごした日々を振り返り、感極まって涙する一幕もあった。

「プロレスラーとは別の人生を歩みたい」と語ったなつぽい
「プロレスラーとは別の人生を歩みたい」と語ったなつぽい

 ラストマッチの対戦相手は「私はサプライズが好きなので…。まだここでは言わないでおこうかな」と笑顔をのぞかせつつ煙幕。引退後の活動は未定だが「(一般人としては)オーラは隠しきれないと思うので、何かできることがあれば何でもしたいです」と意欲をのぞかせた。

 未練や葛藤がなかったわけではない。それでも決断が揺るぎなかったのは、常にリングで全力を尽くしてきたからだ。出会いから約2年、誰よりも近くでなつぽいを見てきた鷹木は「俺も〝強引なマイウエー〟なところがあるけど、彼女は俺以上なところがあって。王座戦の前なんてピリピリしてたし、自分が納得いかない試合したら、うなされて夢でも悔しがってたしね。本当にプロレスに真剣に向き合ってるんだなって」と明かす。

 朱里とのIWGP女子王座戦(18日、大田区)は、ある意味でその集大成だった。鷹木は「珍しく『私の試合を見てほしい』と言ってきたんだけど、自分が見た女子プロレスの中で一番すごい試合だった。(遠征先で)一緒にいたYuto(Ice)に『ひいき目あるでしょ!』とか言われたけど、ひいき目なしで思ったよ」と称賛する。

「改めて『本当にすごいプロレスラーなんだね』と話をしたら『逆にどんなふうに思ってたんだ!』とツッコまれたけど」と笑いつつ「ストイックだし、常にプロレスのこと考えてるし。だからこそ、引退はすごい覚悟のいる決断だったと思う」。明るいキャラクターの裏に隠されたなつぽいの素顔を知っているからこそ、決断を最大限尊重した。

 なつぽいは引退ロードで「夫婦タッグ」の実現を熱望したが、鷹木も「新日本がダメだと言ってもやりたい」とキッパリ。「2人ともレスラーでいられる残りの時間を大切にしたいね。リングを降りても、なつみの人生をサポートするのはもちろん、俺のプロレスラーとしての道もサポートしてもらいたいし、支え合っていければ」。二人三脚で歩んできた夫婦は、これまでもこれからも、互いを高め合う存在であり続ける。