新日本プロレスの海野翔太(29)が、逆襲の誓いを明かした。G1クライマックス開幕戦(7月11日、米シカゴ)後に脳震とうの症状が見られ欠場していたが、5日宇都宮大会で復帰を果たす。失意の夏を経験した男が見据えるものとは――。

 海野はザック・セイバーJr.との初戦で黒星を喫すると、ドクターストップによりG1を全戦欠場。その裏舞台は想像以上に深刻だった。「気づいたらホテルのベッドにいて、どうやって会場から戻ったかも覚えてない。日本に帰っても夜中に嘔吐してしまったりして、医師からは脳震とうプラス健忘と言われました。もともとダメージが蓄積した状態だったので、重度になってしまったのではないかと」。

 記憶障害の症状とも戦い、約3週間の安静期間を経てリハビリを開始。現在は「150%元気です」と豪語できるまで回復し、不安も恐怖心もないという。「またやってしまう恐れがある競技ですけど、今はいち早くみんなの前で元気な姿を、列の一番後ろに回ってしまったところから逆襲する姿を見せたいです。何度でも立ち上がろうと自分自身にも言い聞かせてます」と目を輝かせた。

 無念のリタイアとなったG1では後輩の大岩陵平と上村優也が決勝戦で激闘を展開するなど、海野にとって刺激になる試合が多かった。「悔しさはめっちゃあります。でも悔しいだけで物事を終わらせても何も前に進まないので。現実を素直に受け入れて、苦い思いを力に変えて、来年は僕があの舞台に立つことをイメージしてます」と前を向いた。

 復帰後の目標はもちろん、7月にゲイブ・キッドに強奪されたIWGP GLOBALヘビー級王座の奪回だ。27日神戸大会ではゲイブとドリラ・モロニーの王座戦が組まれたが「さすがに今回は割って入るわけにはいかないので。でもそこに僕がいたということは忘れられないようにアピールできれば。一つひとつの会場で元気な姿を見せていきたいし、その結果として僕もまた挑戦できるようにコンディションと期待感を上げていきたい」と同戦の勝者への挑戦に意欲。不屈のライオンが再起の道を歩みだす。