最後はやっぱりこの男だ。ホワイトソックス・村上宗隆内野手(26)が17日(日本時間18日)に本拠地シカゴで行われたタイガース戦で、8試合ぶりとなる32号3ランを放ち、大不振からの復活を印象づけた。3年連続のシーズン100敗以上から地区優勝、その先につながる「史上最大の下克上」へ地元からは〝村上の法則〟に基づく大爆発を期待されている。
村上は初回の第1打席で甘く入ったシンカーを完璧に捉え、中堅フェンスをはるかに超える423フィート(約129メートル)の特大弾。33発の岡本(ブルージェイズ)が塗り変えるまで、メジャー1年目の日本選手の最多本塁打記録だった松井秀喜の31号を突破した。
4打席目にはチームの153試合目にして移籍後初となる三塁打もマーク。地区首位の陥落から一夜にしてガーディアンズと並ぶ首位に返り咲いた。この日終了時で残り9試合。ガーディアンズとは78勝75敗と勝敗は同じでデッドヒートは続く。直接対決で7勝6敗と勝ち越しているため、勝敗が並んだままシーズンを終えた場合はホワイトソックスが地区優勝となるが、いずれにせよ僅差の戦いだ。
「MLB公式サイト」によると、2年連続で100敗以上を喫したチームが翌年にポストシーズンに進出した例は皆無。ホワイトソックスの場合は3年連続だけに、まさにMLBの歴史に残る空前の下克上となる。
そこで地元から最も期待されているのが、トンネルからようやく抜けた村上だ。シカゴのメディア「SPORTS MOCKERY」は「村上のバットが、ホワイトソックスのプレーオフ進出を左右するかもしれない」と最大のキーマンに指名した。
その根拠は、村上の打撃成績とチームの成績が相関関係にあるためだ。今季のホワイトソックスが月別で最高の成績を収めたのは5月。18勝10敗で貯金8をたたき出した裏で、村上は月間最多の8本塁打を放ち、OPSも驚異の0・938を記録していた。
一方、チームが6勝10敗と低迷する今月は村上のバットは冷え込み、打率1割2分5厘、OPS0・567と持ち前の長打力は鳴りを潜めていた。要するに村上が打てばチームは勝ち、打たなければ負ける。これほど分かりやすい〝法則〟はないだろう。
同メディアは「彼の打撃はチームのプレーオフ進出、その後の展開においても大きな役割を果たす可能性がある。新人選手にこれほどのプレッシャーをかけることは酷かもしれないが、成績はウソをつかない」と断定している。
村上は自らの不振も「長い野球人生にこういう経験も必要。ここをどう乗り越えるかというのがすごく大事」と前向きにとらえ「残り試合、全力で戦っていければ」と気合を入れ直していた。〝世紀の番狂わせ〟を実現できるかは、村上次第だ。












