その〝遊び心〟が、鷹をまた一歩Vへ近づけた。首位ソフトバンクは27日のロッテ戦(ZOZOマリン)に4―2で競り勝ち、4カードぶりの勝ち越し。優勝へのマジックナンバーを「21」とし、ゲーム差も6に広げた。

 3戦連続で序盤にまとまった得点を奪いながら、その後はホームが遠い。26日は5点リードから追いつかれ、最後はサヨナラ負け。この日も2回に4点を先取した後は無得点で、じわじわと追い上げられた。それでも救援陣が踏ん張り、最後は杉山が締めて逃げ切った。

 その勝利を呼び込んだのが、先発の上茶谷大河投手(29)だ。3回までに6安打を浴びながら「なんとか粘ることができた」と6回7安打2失点、9奪三振。今季8勝目を挙げ、小久保監督も「最初、出力が出ていた。よく投げた」とたたえた。

 この日は移籍後初のコンビも実現した。7月中旬に先発へ配置転換された上茶谷は、これまで渡辺と組んできたが、この日マスクをかぶったのは山本祐大捕手(27)。山本祐のソフトバンク移籍後、上茶谷の先発では初となる〝DeNAバッテリー〟だった。

 上茶谷が山本祐の特徴として口にしていたのが〝遊び心〟だ。「抑えたらふっと笑えるような配球するのが祐大。『これで打ち取ったら気持ちいいな』っていうのがある」。基本を押さえながら、時に相手の予想を外す配球を織り交ぜる。古巣時代から感じていた「遊びの一面」だ。

 セオリーを外せば、一歩間違えると疑問視される怖さもある。それでも右腕は「難しいけど、抑えたら正解になる」と言う。この日は、その〝正解〟を2人で導き出した。

 試合後、山本祐は球種の割合などにDeNA時代との変化を感じながら「久々にかみちゃさん(上茶谷)と組んで、完ぺきではなかったけどいいものを引き出してもらえた」と振り返った。追う西武も簡単には引き下がらないV争い。その中で貴重な白星をチームに呼び寄せた一因には、間違いなく盟友同士によるバッテリーの力があった。