もはや空席こそが、球団への最大のブーイングなのか。エンゼルスは26日(日本時間27日)、本拠地エンゼル・スタジアムでガーディアンズとデーゲームを行い、3―0のリードを守れず3―4で逆転負け。3連戦全敗でスイープされ、今季52勝82敗となった。そんな惨状を象徴したのが、スタンドだった。
米放送局「FOXニュース」電子版は27日(日本時間28日)、米スポーツメディア「アウトキック」の記事を掲載し、観客動員を問題視した。球団発表は2万5161人。ところが、掲載された写真や試合映像では内野席を含めて空席が目立ち、発表数字との落差は一目瞭然。同記事は「写真を見ると状況は異なっていた」と指摘した。
平日午後1時7分開始のデーゲームで、気温も華氏92度(約33度)。集客には不利な条件だった。それでもSNSでは「恥ずかしい」と嘆く声に加え、「まるでコロナ禍」とまで揶揄された。チームはア・リーグのワイルドカード圏から16ゲーム差。弱さが続けば、ファンの足が遠のくのも無理はない。
何より信じ難いのは、最後のポストシーズン進出が2014年までさかのぼることだ。マイク・トラウト外野手(35)と大谷翔平投手(32=現ドジャース)が18年シーズンから6年間も同じユニホームを着ながら、10月の舞台には一度も届かなかった。しかも今季は82敗目を喫した時点で、16年から11年連続の勝ち越しなしが確定。スターを抱えても勝てない歴史が、今や「見に行く理由」まで奪いつつある。
今季も迷走は止まらず、球団は6月26日(同27日)、ペリー・ミナシアンGMを成績不振で解任。21年の就任以降、昨季まで5年間すべて負け越しで通算392勝500敗だった。ジョン・モゼリアク氏を編成部門コンサルタント兼GM代行に据えたものの、歯車はかみ合わないままだ。フロントの首をすげ替えても、積年の低迷が一朝一夕で消えるはずもない。
球団名を巡っては「アナハイム・エンゼルス」回帰を後押しする法案が州議会を通過した。ただし、現時点で来季からの名称変更が決まったわけではない。仮に将来「ロサンゼルス」を外してドジャースとの差別化を図っても、看板を掛け替えるだけでは客席は戻らないだろう。天使の名にどの街を冠するかより先に、取り戻すべきはファンが球場へ向かう理由だ。












