ソフトバンクの高卒3年目左腕・前田悠伍投手(21)は24日までの今季14試合に先発して10勝0敗、防御率1・98の好成績をマークし、首位を独走するチームの欠かせない戦力となっている。

 5月から一軍ローテーションに定着。ここまで定期的なスパンで3度の登録抹消を挟みながら、中6日登板を連続してこなしたのは最大4週と計画的な登板スケジュールが安定したパフォーマンスを後押ししてきた。

 昨年9月に左ヒジ関節クリーニング手術を受けたこともあり「ゆとりローテ」の採用が3年目のロードマップだった前田悠。ただ、チームと球団は決まり切った発想で高卒3年目投手の登板に制限を設けているわけではない。

「高校の時からの積み重ねっていうのは当然考慮しないといけない。アマチュア時代にどれだけやってきたかっていうのも、一つの判断材料。悠伍の場合は、他の21歳の投手よりもイニング数の設定は多い」と明かしたのは倉野投手チーフコーチ。入団前まで育ってきた環境、体力や強度も人それぞれ違う。たくさん投げてきたから用心すべきという場合もあれば、強度の下地があると判断することもできる。将来有望ゆえに〝セーブ〟しすぎているわけでもなく、投げられる許容範囲を見極めて起用プランを練ってきた。

 名門・大阪桐蔭出身で豊富な練習量をこなしてきた自負もある。「若いですし、まだ、それはないですね」と夏バテに苦しんだ経験もなく、ここまで疲労感や食欲減退によるパフォーマンス低下の不安もない。〝もっといける〟という感覚が本人の中にあっても不思議ではないが、適度に登板間隔を空けながらの投球が「開幕から無傷の10連勝」という記録的な結果をアシストしていることは言うまでもない。

 快進撃が続く21歳は、心身ともに良好な状態で大事な終盤戦へ向かう。