阪神は23日のDeNA戦(横浜)に5―3で競り勝ち、雨天中止を挟んで2連勝。2カード連続の勝ち越しを決めて2位・巨人を3・5ゲーム差に突き放した。
主砲の火力で焼き切り、ブルペンの質量で押しつぶす――。黄金時代の虎を象徴するかのような勝ちっぷりで、すでに自力優勝の可能性が消滅している相手から容赦なく白星をむしり取った。
先発の高橋が5回を6安打1失点に抑えると、6回以降は継投策に移行。8回に3―3の同点に追いつかれたが、直後の9回に二死二、三塁から森下が決勝の2点適時打を放ち、最後は新守護神の工藤が1イニングをパーフェクトに抑えて4セーブ目をマークした。
過酷なペナント最終盤とポストシーズンを見据え、藤川球児監督(46)が懐中に忍ばせる〝隠し道具〟が虎ブルペンにはまだ存在する。昨秋のドラフト会議で育成1位指名され、今夏に支配下契約を勝ち取ったばかりの神宮僚介投手(23)だ。
この日は3番手・及川が牧に22号ソロを被弾し、3―2の1点差に詰め寄られた7回一死一塁の場面から登板。エンカーナシオン→宮崎と続くハマの主力打者を三ゴロ、一ゴロに打ち取り反攻の芽を摘み取った。
一軍にデビューした当初は大差のビハインドでの登板が中心だったが、この日で7戦連続無失点。記念すべきプロ初ホールドも記録し「うれしいですが、慢心せずにやっていきたい。1年目なので全力で投げることだけを考えたい」と表情を引き締めた。
押せ押せの敵地ムードにも動じない肝が据わった火消し役は、島本(現日本ハム)をトレードで失った藤川虎にとって喉から手が出るほど欲しかった存在。情報戦を重んじる虎指揮官は、試合後に神宮についてのコメントを求められても「まあ、目立たないようにいきましょう」とあえて言及を避けた。
木下、工藤に続き、また一人若きリリーバーが台頭した虎ブルペン。〝育てながら勝つ〟という理想的な循環を生み出しながら、分厚い陣容で勝負の秋へ突入する。













