思い描くツバメ打線の完成形は、意外にも宿敵・阪神にある。ヤクルトは15日の巨人戦(神宮)に2―8で大敗した。先発の奥川は3回まで打者9人を完璧に封じたが、1―0の4回にダルベックに逆転の14号3ランを被弾して暗転。以降は6回まで毎回失点し、1―4の6回にはダルベックに2打席連続となる15号2ランを浴びるなど3点を失い、6回7失点で降板した。

 池山隆寛監督(60)は「走者を置いての一発が多いかなと思います。一巡目は非常によかっただけに、2回り目に捕まったところ、コースの選択であったり、高さであったりが次への反省点」と険しい表情を浮かべた。

 打線も巨人先発の西舘を攻略できず、7回4安打1得点。サンタナの15号ソロと増田の7号ソロによる2点だけで、安打も散発に終わった。

 現役時代に豪快なフルスイングでファンを沸かせ「ブンブン丸」の異名を取った指揮官は、得点力不足を課題に挙げる一方、理想の青写真も口にする。

「野球の醍醐味はホームランだと思ってます」――。そう口にした池山監督の視線の先にあるのが、首位を走る阪神打線だ。「一発はチームの雰囲気を変えてくれる。でもこればっかりは一人ではできない。阪神さんみたいに2人3人と競い合って伸びてもらうのが理想です」とも続けた。

 阪神では森下が23本、佐藤が20本と、セ・リーグの本塁打王争いをけん引。前日14日の中日戦(バンテリン)でも2人で3発、計5打点をたたき出した。

「少し時間はかかると思いますけど」と池山監督は言う。スワローズ打線には、つながりと勝負を決める一発の両方がまだ足りない。厚みある攻撃を築き上げるため、かつて「ブンブン丸」と呼ばれたツバメの指揮官は宿敵の背中を追う。