セ3位・ヤクルトは14日、同2位・巨人との3連戦初戦(神宮)に5―4で競り勝ち、両軍のゲーム差を1・5に縮めた。

 試合は5回までスコアボードに「0」が並ぶ息詰まる投手戦。先発した山野太一投手(27)は6回まで巨人打線を2安打無失点に封じた。3点の援護を受けた7回一死二、三塁から代打の坂本に同点3ランを浴び、この回限りで降板。それでも直後に打線が奮起して2点を勝ち越し、救援陣がリードを守り切った。

 約1か月半ぶりの白星をクオリティースタート(先発6回以上を投げ、自責3以下)の内容でつかんだ山野は「今日は本当に野手の皆さんに助けてもらった。(白星は)やっぱりすごくうれしいです。7回まではいいピッチングができていたので、7回のああいった場面の修正を次回に向けてやっていきたい」と、さらなる白星量産へ気を引き締めた。

 5月29日の楽天戦(楽天モバイル)以来となる勝利で、チーム一番乗りの8勝目(2敗)。今季15試合で防御率2・06とし、勝利数、防御率ともにチーム先発陣のトップに立った。セ・リーグでは最多勝争いで首位の阪神・高橋遥人に3勝差の2位タイ、防御率は4位。勝率8割も規定投球回到達者で同2位につける。最高勝率のタイトル獲得には13勝以上が条件だが、あと5勝で資格を満たす。87奪三振も同4位タイで、最多勝と最優秀防御率だけでなく、最高勝率、最多奪三振も視野に入る。

 この日の東京都心は最高気温34・7度を記録し、立っているだけで汗が噴き出す厳しい暑さとなったが、左腕は力強く腕を振り続けた。7月は全試合が屋外球場で組まれており、過酷な暑さとの闘いが続く。山野は夏を乗り切るため、コンディション管理を徹底しているという。

「体に熱をためないように水風呂を使ったり、クーラーをつけたりして、温度を上げずに寝るようにしてたり」

 特に気を配っているのが食事だ。「奥さんに栄養があるものを作ってもらってます。ちょっと酸っぱい酢の物を多めにしてもらったり、体が重くならないようになるべく肉より魚を食べたりとか」。愛妻の手料理で、炎熱のマウンドに立ち続ける力を蓄えている。

 上位争いの明暗を分ける勝負の夏へ――。「上位のチームに食らいついていきたい」。燕のエースは万全の備えと愛のパワーで、酷暑をねじ伏せる。