虎の3連勝を締めたのは、38歳の〝球児〟だった。セ首位の阪神は14日の中日戦(バンテリンドーム)に5―2で競り勝ち、3連勝。先発の高橋が8回を7安打2失点にまとめ、リーグトップを独走する11勝目(1敗)をマークした。
最終回のマウンドに立ったのは、ベテラン助っ人のラファエル・ドリス投手(38)。一死一、二塁と一発が出れば同点のピンチを背負ったが、板山を見逃し三振、石伊を三ゴロに打ち取りゲームセット。円熟の投球術と百戦錬磨の精神力で今季14セーブ目を挙げた。
チーム最大の武器だったはずの救援陣が負傷離脱や成績不振に苦しむ中、ここまで32試合に救援登板し、防御率1・48と安定する〝ドリおじ〟の存在は頼もしい限りだ。球団OBも「まるで、あの頃の球児のようだ」と虎の背番号98をたたえる。
「あの頃の球児」とは、藤川球児監督(45)の現役晩年。特に現在のドリスと同じ38歳で迎えた2019年シーズンは、56試合に登板し、4勝1敗16セーブ、23ホールドという圧巻の成績をマークした。熟練の投球術と勝負勘に加え、代名詞の火の玉ストレートも健在。ひと回り以上若い球界の強打者たちを何度もねじ伏せ、同年の球宴にも7年ぶりの出場を果たした。
16~19年の4シーズンを阪神で過ごしたドリスにとって、藤川監督は当時から日本球界で最も頼れる兄貴分であり、投手としての師匠格。「常について回って、ずっと一緒に動いていたからね。何もかも全てをマネしたくなる存在だった。野球だけでなく、人生をエンジョイしようとする姿も含めてね」と、いまや自身のボスとなった先輩右腕への思いを語る。
一度は阪神を離れながらも、藤川監督率いる現チームに昨季途中から呼び戻された経緯もあり、指揮官への親愛の情と忠誠心は人一倍強い。「彼から最も学んだのは、常にリラックスしながら投げられるメカニックの構築。野球である以上、走者を出すことはあるけど、配球だけでなく自身のアドレナリンとメンタルをコントロールすることが大事」。
不惑を目前にした今も、ドリスはかつて憧れた背番号22の投球哲学をマウンド上でなぞり続けている。













