ソフトバンクは12日の楽天戦(みずほペイペイ)に3―0の快勝を収め、カード勝ち越しを決めた。4番・栗原が25号2ランを含む全3打点の活躍で打線をけん引。3点あれば十分とばかりに先発・松本晴が6回無失点と好投し、7回からは鉄壁の救援陣が零封リレーを完結させた。

 7回はオスナ、8回は松本裕がともに3人で料理し、9回は絶対守護神の杉山一樹投手(28)が相手中軸を難なく三者凡退に斬った。前回登板した8日のオリックス戦(京セラ)でサヨナラ打を献上。同戦ではオスナも24試合ぶりの失点となる同点打を浴び、松本裕は2試合連続で失点中だっただけに、いずれも悪い流れを断ち切る快投だった。「信頼して送り出しています」。試合後の小久保監督の言葉は改めて3人の心に響いたはずだ。

 パ・リーグ首位を快走する常勝軍団の強さを支えているのは、紛れもなくタフな守護神だ。まだシーズン佳境でもない初夏、チームを勇気づける鉄腕らしい裏話があった。雨で最初の2試合が流れた6月末のロッテ3連戦(ZOZOマリン)。その前カードで2連投していた杉山は移動ゲームを含めて「4連投待機」していた。

「本人はただひたすら投げたいの一点張り。とにかくタフなんで」と語るのは倉野チーフ投手コーチ。当然、チームとして選手を守るためにコンディションを見極めて制限をかけるが、守護神の気概が何よりも頼もしかった。

 今季はベンチを殴打して左手を骨折した1か月弱の離脱期間がありながら、ここまでチーム2位の29試合に登板。自ら「幼稚な振る舞い」と悔いた自傷行為を猛省し、帰還後は「信頼をもう一回、一から積み上げないといけない」という言葉通りの安定感とフル回転で再び確かな地位を築いている。

 頑丈な体は自他ともに認めるところ。心が整い、揺るぎない技術への自信が鷹の絶対守護神をさらなるステージへ押し上げようとしている。