「パの壁」にはね返された虎に、もう下を向く余裕はない。阪神は16日の西武戦(甲子園)に0―1で零封負けを喫した。交流戦18試合制となって以降では球団ワーストの12敗目(5勝)となり、目の前で西武の交流戦初優勝を許す屈辱のおまけ付き。交流戦前に「11」あった貯金は「4」まで目減りし、2位・ヤクルトと0・5ゲーム差の3位に転落した。
責められないのは投手陣だ。先発の才木は6回6安打1失点と踏ん張った。5回一死二塁から桑原に中前適時打を浴びたが、失点はこの1点だけ。だが、虎打線は武内の前に6回まで散発3安打、10三振と沈黙した。
最大の見せ場も、ため息に変わった。1点を追う7回一死一、三塁の好機をつくりながら、ドラフト1位ルーキー・立石がウィンゲンターに見逃し三振。続く代打・嶋村も二ゴロに倒れた。振り替え試合ながら真っ黄色に染まったスタンドは、最後まで歓喜の爆発を待つしかなかった。
悪夢の再現でもあった。昨季も本拠地での交流戦最終戦となったソフトバンク戦に敗れ、目の前で交流戦優勝を献上。2年連続で他球団の胴上げをアシストするような後味の悪さを味わった。
それでも藤川球児監督(45)は現実から目を背けなかった。「日々のゲームにもちろん勝ちにいっているし、勝ちたいと100%思いながらやっていますけど。ペナントを取るのが最大の目標ですから、こういうふうに守りをきちっとしながら展開を進めていくと。それが実は一番重要ですから」。パに勝てない現実は重い。だが、虎将が追うのは交流戦の帳尻ではなく、2リーグ制後初となるリーグ連覇だ。
昨季も交流戦は8勝10敗と負け越しながら、史上最速でリーグ優勝を達成した。今季はパ・リーグ上位4球団にわずか1勝11敗。〝パ相手には通用しない〟という厳しい現実を突きつけられたが、ここで沈めば本当の負け犬になる。
もはや開き直るしかない。19日のDeNA戦(横浜)から再開するセ・リーグとの戦いこそ、藤川虎の本丸。パに砕かれたプライドは、セの戦場で取り返すしかない。












