阪神は11日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)に2―3で敗れ、屈辱の同一カード3連敗。試合後の藤川監督は「(ソフトバンクの)各選手はパワーがあり、しっかり振れている。非常にレベルの高さを感じました。悔しいですけどタイガース全体として強くならなければと思います」と振り返るしかなかった。
この日の先制点を挙げたのは虎の不動の5番打者・大山悠輔内野手(31)。4回二死無走者から右翼テラス席へ7号ソロをたたき込んだが、本人にとってこれは、今月ようやく2本目となる安打。6月は月間打率0割8分7厘ともがきにもがき苦しんでいる。2―2と同点の7回には二死満塁の絶好機で打席が回ってきたが、ワンバウンドしたスプリットに手を出してしまい体勢を大きく崩しながら空振り三振。ここ一番での逸機がこの日の勝敗を分けた。
森下、佐藤らリーグを代表する中軸打者を擁する猛虎打線だが、彼らも5番という後ろの打順で存在感を漂わせる大山に支えられてこそ、真価を発揮できている。球界OBは「今月ここまでの大山の不振が、佐藤らにも悪影響を及ぼしているように見える」と指摘。虎の4番打者・佐藤の月間打率も1割9分と低調。大山が打線の中で〝安パイ〟と化してしまっている中、相手バッテリーからのマークがより厳しくなる悪循環に陥ってしまっているという。
7回二死二塁の守備では、大山が懸命に伸ばしたグラブが白球にわずかに届かず、牧原大の右前決勝適時打を許した。攻守で悔いが残る一日を終えた背番号3は「試合に勝つか負けるかなので」と小さな声で振り返り球場を後に。誰よりも責任感が強い男だからこそ悲壮な表情で敗戦の責を一身に抱え込む。
猛虎の交流戦チーム打率は12球団中11位の2割1分3厘。勝負を決められる強打者は他にもいる。だが、チームの勝敗を背負いきれる男は、やはりまだ大山ひとりしかいない。











