2年ぶりのリーグ優勝を目指す巨人は、シーズン前半戦を阪神と並ぶ同率首位で終え、橋上秀樹監督代行(60)が27日に東京・大手町の読売新聞東京本社を訪れ、山口寿一オーナーに報告した。

 92試合を消化して50勝40敗2分けで貯金10。31日から再開されるペナントレースでは首位争いの激化が見込まれるが、前半戦は激震にも見舞われた。5月下旬に阿部前監督が長女への暴行容疑で現行犯逮捕(後に不起訴)され、釈放後に辞任。橋上監督代行がオフェンスチーフコーチから急きょ配置換えとなり、交流戦から指揮を執る異例の事態となった。

 シーズン途中の監督交代は大きな混乱を招いたものの、阿部前監督が図らずも橋上巨人に引き継ぐ形となった〝財産〟は絶大な効果をもたらしていた。

 橋上監督代行は昨季、阿部前監督を戦略コーチ兼スコアラーとしてサポートに回った。ただ、昨年6月頃から首脳陣の中で一人だけベンチを離れ、選手サロンに控えていた。これは阿部前監督が直々に依頼したもので、最前線から一歩引いた立場となり、ベンチ裏でスコアラー業務を兼任しながら若手選手を中心に試合中の〝相談役〟として助言を送り続けていたのだ。その目的は、選手が抱く不安などを解消することにあったという。

 橋上監督代行は「首脳陣がこの試合で求めていることだったり〝チームとしてはこう動いてくれると助かる〟とかが、まだ分からない選手が多かったんですよね。なので、それを試合中に(選手)サロンで戦略的なことを含めて話をしていました」と打ち明けた。

 こうした〝種まき〟が奏功し、若手の成長を促すだけでなく、年齢の壁のハードルを下げることにもつながっていたようだ。橋上監督代行も「『育成と勝利』をチームの大きな柱としてスタートしてきました。若い選手の芽が少しずつ出始めたような感じもします。目標としているところが、少しずつ形になってきているんじゃないかというふうには思います」と手応えも口にしていた。

 激動の前半戦を乗り越えた橋上巨人はトップでゴールテープを切れるか――。