セ・リーグ最下位の中日・井上一樹監督(55)が27日に名古屋市内の中日新聞本社で大島宇一郎オーナー(62)に前半戦終了を報告した。「ファンの思いに応えるためには強いね、勝ったねという形をお見せするのが一番」と後半戦の逆襲を誓った一方、巨人やDeNAと異なりシーズン中の補強は実質ゼロ。OBの間からも同情の声が沸き起こっている。

「オーナーをはじめ球団関係者、ドラゴンズファンの方々、たくさんの方に前半戦の特に前半、勝利を届けられずに申し訳ないとおわびをさせていただきました」。38勝55敗1分けの借金17で最下位に沈む井上監督は大島オーナーとの会談について説明した。

 そして「言い訳はするつもりはございません。ちゃんと立て直し、挽回するという気持ちを持って後半戦に向かうということです」と意気込みを語ったが、31日が期限となるトレードなどの補強については「それはないと思います」と打ち止めとの見通しを示した。

 巨人はナショナルズ傘下でプレーしていた元中日の小笠原を6月に獲得。DeNAも同月に外野手のエンカーナシオンと右腕のビドを補強するなど、優勝やAクラスを目指すチームはシーズン中も積極的に動いている。

 対照的に中日はほぼ無風。救援陣の補強で4月に日本ハムから杉浦を金銭トレードで獲得し、7月には日本ハムとの間で育成選手同士のトレードを行った。ただ、メジャー経験者の補強はなく、加入後に支配下登録された宮内も一軍出場は果たせていない。

 また、中日は19日の巨人戦(東京ドーム)で小笠原に日本球界復帰後初勝利をプレゼント。25日のDeNA戦(バンテリン)でもビドにも日本初勝利を献上と新戦力にやられまくっている。

 それだけに、OBの間からは「(球団創設)90周年だよ。Aクラスのチャンスは十分にあるんだからもっと補強すればいいのに」「DeNAのように積極的に補強して強くしてほしい」と球団の姿勢を疑問視する声が続出。「井上監督も大変だ」とバックアップのない指揮官へ同情の声も上がっている。

 井上監督は「現戦力で頑張りなさいというメッセージだと思っています。補強がすべてではないですし、逆に言えば、ケガをしていて戦列を離れていた選手が帰ってくることがある意味、僕の中では補強なのかなというふうに捉えています」と語ったが、OBからは「Aクラス争いで最も手ごわいのはDeNA」と5年連続で負け越している相手の名前も挙がっている。

 ペナントレース後半の戦いの中で補強の差がクライマックスシリーズ進出を左右することにならなければいいのだが…。