一振りで空気を変える大砲が、日本球界の補強市場に浮上してきた。米ジャイアンツからFAとなったヘラル・エンカーナシオン外野手(28)に、NPB入りの可能性が出ている。
 中南米選手の移籍情報に精通するフランシス・ロメロ記者は11日(日本時間12日)、自身のX(旧ツイッター)に「複数のMLB球団が外野手ヘラル・エンカーナシオンに興味を示している。28歳の同選手にはNPB3球団も関心を寄せている」と投稿。メジャーでも屈指の飛距離を誇る右の長距離砲は、かねて日本球界でも魅力的な存在として動向を注視されてきた。

 ドミニカ共和国出身のエンカーナシオンは193センチ、120キロの右投げ右打ち。2022年にマーリンズでメジャー昇格を果たし、デビュー戦で満塁本塁打を放つ鮮烈なスタートを切った。ただ、その後は定着に至らず、23年オフにFA。24年はメキシコリーグで26試合に出場し、19本塁打を放つ圧巻のパワーを見せつけた。同年5月にジャイアンツとマイナー契約を結び、メジャー契約を勝ち取ると、35試合で打率2割4分8厘、5本塁打、19打点。25年は19試合で打率2割、2本塁打、7打点にとどまり、今季も17試合で打率1割7分6厘、0本塁打、0打点と苦しんだ。

 確実性には課題を残すが、一発で試合を動かせる長打力は今も大きな魅力だ。ジャイアンツをFAとなった後、MLB複数球団も関心を示しているとされる一方、NPB球団の熱視線も強まっている。

 情報筋によれば、積極補強に乗り出しているDeNAが本格的な獲得調査を進めているという。先発投手が最大の補強ポイントであることに変わりはないが、チーム本塁打数23は12球団ワースト。最近も一時は28イニング連続無得点と、攻撃面の不安を露呈した。

 28歳とまだ若く、環境を変えたメキシコで爆発した実績もある。新助っ人のクーパー・ヒュンメル外野手(31)は38試合で打率2割2厘、3本塁打、13打点と期待に届いていない。右の大砲が日本で化ければ、貧打に悩むチームの打線再建へ大きな一手となる。