正念場を前に、ベテラン右腕が沈みかけた空気を引き締めた。阪神は18日、甲子園で投手指名練習を行った。チームは4カード連続で勝ち越しを逃すなど、苦しい戦いが続いている。中日、巨人との6連戦を終えれば、26日の日本ハム戦(甲子園)から交流戦もスタートする。ここからの戦いが、今後の流れを大きく左右することになりそうだ。
藤川球児監督(45)は、ケガから復帰したドラフト1位ルーキー・立石正広内野手(22=創価大)について、19日の中日戦(倉敷)から昇格即スタメンで起用することを明言した。直近3試合でわずか3得点と打線が沈黙する中、勝利への一手を打ち出す。
ただ、チームを取り巻く状況は決して楽ではない。先発陣では開幕ローテ入りを果たした伊原、伊藤将がコンディション不良で二軍調整中。苦しい台所事情が続く中、中日戦初戦の先発を任された西勇輝投手(35)は、現状を冷静に受け止めている。
FAで阪神に移籍する前の2009年から18年までは、オリックスに在籍。チームの低迷期も味わってきたからこそ「この状況でこれだけ貯金があるのは、悲観するような状況ではないと思う」と言い切った。
村上、才木のWエースに加え、無双左腕・高橋や大竹ら力のある後輩たちへの信頼も揺るがない。「どんな状況でもみんなで勝つっていう思いを持って、前に進む推進力を出していけばもっと強くなれる。今の後輩たちはその力を持ってると思う」とうなずいた。
もちろん、ベテラン右腕自身も目の前の一戦にすべてを注ぐ覚悟だ。「次があると思うのではなく、この1試合投げ切りぐらいの感覚でマウンドに立ちたい。1球1球、この球にかけて丁寧に投げるだけ。いろいろ考えてしまうこともあるけど、そこは押し殺してやるべきことをやるだけ」と力を込めた。
首位・ヤクルトとは2ゲーム差、3位・巨人には0・5ゲーム差に迫られている。それでも、必要以上に悲観する段階ではないのかもしれない。












