昨季の罵声を、今季は歓声に変えつつあるようだ。ドジャースのタナー・スコット投手(31)が、汚名返上のシーズンを歩んでいる。ドジャース専門メディア「ドジャース・ビート」は、昨季苦しみ抜いた左腕の復調に注目。スコットは「昨年はかなりひどかった。誰もが見ていた」と自ら認めた上で「実行力が大事。どの打線にもいい打者がいる。やるべきことをやらないといけない」と語っており、15日(日本時間16日)のジャイアンツ戦で4セーブ目を挙げるなど好調ぶりを堅持している。

 チームも勢いを取り戻している。17日(同18日)のエンゼルス戦(エンゼルスタジアム)では、佐々木朗希投手(24)が7回4安打1失点、8奪三振、無四球の快投。大谷翔平投手(31)は古巣相手に3安打を放ち、4回には2点適時打をマークした。カイル・タッカー外野手(29)も3安打3打点、アンディ・パヘス外野手(25)も2点適時打で続き、ドジャースは10―1で大勝。フリーウェイ・シリーズ3連戦をスイープし、5連勝で29勝18敗。ナ・リーグ西地区首位を守った。

 その好調の裏で、ブルペンの再整備も進んでいる。スコットは2024年のマーリンズ、パドレス両球団在籍時代に72イニングの登板で防御率1・75を記録し、25年に大きな期待を背負ってドジャース入りした。だが、加入1年目は57回で防御率4・74。救援失敗はメジャー最多の10度に達し、勝ち試合を落とすたびに矢面に立たされた。ポストシーズンも下半身の故障で離脱し、高額契約に見合わない投手としてファンからのブーイングも浴びた。

 しかし、今季は一変している。17日(日本時間18日)現在で20試合に登板し、0勝1敗4セーブ、防御率1・47。181/3回1/3を投げて18奪三振、与四球2、WHIP0・60と安定感は際立つ。エドウィン・ディアス投手(32)が離脱する中、勝ちパターンの重要な役割を担い、セーブ機会も4度すべて成功。デーブ・ロバーツ監督(53)も「健康で、自信があり、効率的。本来の彼に戻った」と評価している。

 昨季は戦犯扱いされた左腕が、今季は王者の弱点を埋める存在になっている。大谷、佐々木らスター軍団の陰で、スコットの復活はドジャースの強さを支えるもう一つの答えとなりつつある。