ベテラン右腕の〝強欲のススメ〟とは――。沖縄・宜野座村で行われている阪神春季キャンプは、21日に第5クール2日目を迎えた。朝から天候に恵まれず、約10分間の停電に見舞われるアクシデントもあったが、西勇輝投手(34)はキャッチボールやトレーニングなどで充実の汗を流した。

 虎投手陣最年長となる右腕は今春も一軍・宜野座組スタートとなり、後輩からも投球術やメンタル面など、アドバイスを求められる立場。若虎からは〝西流〟の調整法に「シーズンに間に合うのかなと思うんですが、しっかり合うようになってるんで。すごいですよね」との声も上がる中で、西本人は「自分自身もしっくりくる調整法を見つけたのはプロ10年目くらい。いろいろ取り組んできた中で、これは続ける、やめるって決めてやっているので」とキッパリ。長年培ってきたプロでの経験から取捨選択し、ベストコンディションでシーズン開幕に臨めるように調整しているようだ。

 高卒でオリックスに入団し、2018年オフのFA移籍を経て今季でプロ17年目。志半ばで去ってきた数々の仲間たちを見てきたベテラン右腕だからこそ、若虎にプロ野球選手として長く活躍するための心構えを説いた。「何か欲しいもの、達成したいものを見つけた方がいい。それが野球のタイトルだけでなく、ブランド物だったり、高級車を買うでもいいし。夢がないと成功するのは難しいと思うので」。

 チームは昨季13勝を挙げた才木、23年のMVP右腕・村上、2年連続の2桁勝利を挙げた大竹ら先発陣がひしめき合う〝投手王国〟となっている。若手投手の台頭は容易ではないからこそ、何事にも貪欲になることが成功への近道なのかもしれない。