やはり〝台風の目〟となりそうだ。2年連続でパ2位となった日本ハムは今季の悲願成就をもくろむ。オフには補強も行い、2016年以来となるリーグ優勝と日本一奪回に向けて戦力を整えた。だが、これで幕を下ろす保証はどこにもない。新庄剛志監督(54)は27日のシーズン開幕までに〝電撃トレード〟に出る可能性を否定しておらず、動向が注目されている。

 またしても動くのか。日本ハムでは地道な選手育成システムが奏功し、各ポジションにレギュラー選手を最低2人ずつそろえるまでに充実させた。

 中でも先発投手陣の成長ぶりは顕著で、宿敵・ソフトバンクとの開幕カード(みずほペイペイ)には沢村賞右腕の伊藤、北山、達の登板が決定済み。2カード目となる本拠地・エスコンでの開幕戦(31日、ロッテ戦)には、ソフトバンクから新加入した有原の先発登板も決定している。

 先発ローテーションの6人のうちすでに4人が決まり、残りは「2枠」。候補は左腕の加藤貴や山崎に加え、昨季開幕投手を務めた金村、昨季5勝無敗の右腕・福島、台湾の助っ人・古林、孫ら精鋭が集う。さらに、2023年のドラ1でプロ3年目左腕・細野や投打二刀流に挑戦中の2年目・柴田らが加わるのだから、どう考えても先発は余剰気味といえる。

 そこで、新庄監督は今後のオープン戦の結果などを踏まえ、こうした戦力を対象に他球団とのトレードを画策する可能性があるという。

 新庄監督に聞くと「それ(トレード)はもう考えていますよ」とあっさり認めた上でこう続けた。

「先発投手はいっぱいいますからね。まだ(開幕まで)1か月ぐらいあるから様子を見ますけど、今後の実戦を見て必要なら、ってことです。(先発を)中継ぎに(配置転換)というのも考えますけど、仮に相手(他球団)に足りていてウチに足りないものが出てきた場合はお互いにとってトレードはいいことでしょ。まだ野手のケガとかもあるでしょうし。年齢とか名前、実績は関係ない。それがプロ野球ですからね」

 チームは昨年11月に阪神と電撃トレードを敢行した。ナインの精神的支柱と言われた伏見を放出し、左腕の島本を獲得した。しかも、先月19日には選手会長・清宮幸の右ヒジ関節炎が発覚し、試合復帰まで3週間の見通しと診断された。となればチーム活性化や選手の出場機会を考慮する意味合いも含め、再び血の入れ替えが断行されても不思議ではない。

 すでにナインはこうした指揮官やフロント陣の動きを察知。実戦が始まった2月中旬から目の色を変えて猛アピールしている。

 10年ぶりのリーグ優勝と日本一へ、歩みを止めない新庄監督と日本ハムは今後どう動くのか。「まだまだ、これからですよ」と不敵な笑みを浮かべる指揮官の動向が注目される。